優秀なプランナーは、“詐欺師”でもある

「そこは数字のマジックを使う、つまり戦略的に“盛る”のです。企画書とは計画を企てると書きます。“優秀なプランナーは、詐欺師でもある”と心得てください」

さすが、女性の立場から数々の企画をヒットさせてきた日野さんの言葉には重みがあります! では、女性が企画書作成上、気をつけるポイントとは何でしょう?

日野さんの答えは、「事実と感情が一緒になっている自分を自覚すること」。

例えば「サンプルAは重くて持ち運びが大変」という文は、女性にはスムーズに響きますが、男性にとっては「それは君の感想だろう」と違和感があるのです。「重い」という事実と、主観的な「大変」という感情は切り離す。大変さを事実として表現するため、アンケートなどの統計数値を持ち出して「重いということを理由に、10人中8人がサンプルAに対して否定的です」と進めるなど、「思われます、感じられますなどの感情も数値化・事実化するのが、女性の良さが光る企画書です。感情を定量化するのは、共感・協調行動の少ない男性にはなかなかできないこと。そうした部分がビジネス分野での女性活躍という点で、重要な要素でもあるのです」と日野さん。

「女書類」から「男書類」に切り替えよう!

【目的】上司にわかってもらう
【目的】上司とともに勝つ!

【事実と感情がセット】サンプルAは重くて、女性には大変です
【事実と感情を切り離す】サンプルAは重い。持ち運びが大変だと感じる女性が10人中8人

【直感】絶対、流行るはず!
【アンケートデータを盛る】時には、詐欺師となって都合の良いデータのみ抽出

【ファジーな言葉】……な人が多い……と思われます
【具体的な言葉】……な人が8割を占めます

【感情用語】いい雰囲気を……
【用語分解】いい雰囲気とは、5つの要素から成り立ちます……

【プロセス説明】あーで、こーで、どーで、そーで……
【箇条書き】方法は3つあります!