企業は女性の投資家獲得に躍起になっているようです。

昨今、敵対的TOBや株価対策のために、個人株主の比率を高めようと考える企業は多く、さまざまな企業が個人株主向けの優待を手厚くしている。その中で、女性投資家をターゲットにしている株主優待もたくさんあることをご存じだろうか。今回は女性投資家である私がオススメする銘柄をご紹介する。(なお、ここでの利回りは2015年6月末の株価により算出する)

女性といえば、やっぱり化粧品が気になるところ。まずはファンケル(権利確定=3月末日)。同社は、創業者が、多くの女性が添加物の入った化粧品による肌トラブルで悩む姿を見たことから設立した、まさに女性のための銘柄。3000円分の商品が選べる優待もうれしいが、特筆すべきは株主総会。総会は参加しやすい土曜日に開催され、総会と同時進行で即売会(約3割引き)や製品説明会などが行われるのだ。なお、こちらのブースのみ同伴者の入場も可能。株主にはお土産もあり、至れり尽くせりだ。

イラスト=Yooco Tanimoto

2つ目はシーボン(同3月末日)。優待は長期で保有すれば1年以上:1万円分、3年以上:1万2000円分とお得。配当利回りも2%以上あり、3年以上保有した場合の優待+配当利回りは約7%以上と高利回り。こちらも株主総会後に製品説明会や割引即売会が開かれる。また、ファンデーションの「オンリーミネラル」で有名なメーカー、ヤーマン(同4月末)も、100株以上で1万円分の自社商品がもらえ、優待+配当利回りは約8%もある。

次は食品・飲料の優待だ。まずは、カゴメ(同12月末日・6月末日)。「ファン株主」という言葉の発祥の会社であり、個人株主を大事にする姿勢はタダものではない。株主になってホームページに登録すれば「株主イベントカレンダー」にそって、トマト苗のプレゼントや工場見学などのイベントに応募できる。優待品は専用の段ボールにおさまり、野菜ジュースなど5、6点セットが年2回届く。100株以上は1000円相当とのことだが、そうは思えない豪華さだ。