それで何がよくなったの?
でも、広がった枠が認可保育所ではないのなら、手放しでは喜べないという人も多いでしょう。現に、多くの自治体が、認可保育所を第1希望とする人が圧倒的に多かったと答えています。認可保育所そのものの入園難易度は、あまり変わっていない自治体が多いかもしれません。
小規模保育・家庭的保育は新設されるものや認可外から移行してくるものがあります。認可保育所よりも若干、基準がゆるい類型があり、園庭がないところが多いのですが、小規模で家庭的な環境をつくりやすいという、低年齢児にはうれしいメリットもあります。何よりも、保育料が認可保育所と同じというのは朗報です。きょうだい軽減(2人目が半額、3人目から無料)も同じです。また、市町村からの関与も認可保育所と同様に行われるので、何かあったときは安心です。
ただし、小規模保育と家庭的保育は、3歳未満児が対象なので、2歳児クラスが終わると卒園し、就学前までの保育を実施する認可保育所か認定こども園、幼稚園などに転園しなくてはなりません。小規模保育や家庭的保育ばかりがふえると、3歳児からの転園が困難になる「3歳のカベ」が出現することも心配されています。