街の使い勝手は、店の品揃えまで押さえてシュミレーション

動線の洗い出しと同時にもう1つ。住まいを探している街、希望している物件の周囲に、どのような施設があるのかをチェックしよう。現地に行く前であれば、不動産会社が用意している資料、住宅地図はもちろん、地元の商店街のホームページも見ておきたいところ。どんな店があるかを具体的に知ることができるのは当然だが、ホームページを見れば商店街のやる気も見て取れる。

地元商店の活気の有無は、生活の質にも影響がある。自分の生活スタイルに合ったお気に入りの店があれば、街との関わりも楽しい。

商店街のホームページが手抜き、大した更新がされていない、各個店の情報がほとんどない、あるいは工事中のページばかりといった街は、活気がなく商店街としてのサービスを期待できない場合がある。また現地に行った時にある店が、ホームページ等で紹介されていないことがある場合には、商店街全体としてあまりうまく機能していない可能性がある。現地に行って自分の目でしっかり確認しよう。

また、商店街とスーパーが併存している街の方が、どちらかしかない街よりも住みやすい。競争があることで価格面、品質面、サービス面で競争がない場所よりも質が高くなっていることが予想されるからである。同様にスーパーが複数ある、深夜まで営業しているスーパーが多い街も利便性が高く、お勧めだ。

次いで、自分で歩いてみる。大抵の人は不動産会社が示している地図で最短距離を歩いてしまうが、ここは忙しくても時間を確保し、丁寧に歩いてみるべき。駅から我が家だけで終わらせず、反対側なども含め、周囲徒歩10分圏くらいを歩いてみると、街の雰囲気も分かってくる。住む前にきちんと調べてあれば、その後の生活がラクになるのだ。

我が家と駅の動線上のどこに店舗、施設が位置するか、無駄な動きをしなくて済むかに加えて見ておきたいのは、営業時間、休業日に品揃えなど。酒屋があってもビールと日本酒しかない、お惣菜パンばかりが並んでいるパン屋、週末や自分がその街にいる時間は休んでいる食品店など我が家のニーズに合わない店はあっても意味はない。宅配を行っている店や、閉店時でもロッカー利用で預けられるクリーニング店などがあれば助かる。