【6】応急手当の技術を身に付けよう

人は呼吸が停止すると、数分後には心臓も停止します。また脳が酸素なしで生きられる時間は3~4分ですが、119番通報から救急車の到着までは6~7分はかかります。

ファーストエイドが命を守ります。近くで倒れた人の呼吸がない場合には、その場に居合わせたあなたが応急手当をする状況もありえます。

また骨が折れたら三角巾の使い方や添え木の方法、やけどなら衣類の上から水をかける、止血もラップを使うとよいなど、応急手当には効果的なやり方があります。

ぜひとも各種応急手当の方法を身につけておきましょう。消防署のイベントや市民講座などがあれば積極的に参加をしてください。そこで身につけた方法は、地震時以外にも役に立つことでしょう。

【7】近所の人には挨拶をしよう

地震時にやっぱり頼りになるのは「遠くの親戚より近くの他人」です。東日本大震災で「津波の警報を聞いた人が大声で知らせてくれて一緒に逃げた」「近所の人が心配して声をかけてくれた」というのは、普段から顔見知りだったからです。知らない人では、素通りしてしまうかもしれません。

日常的に付き合っていれば、食事や毛布も分け合えますし、顔が見当たらなければ「あそこにいるかも?」と、倒壊した瓦礫の中を探してくれるかもしれません。

日頃から近所の人には挨拶をしましょう。町内会の行事には積極的に参加をしましょう。日頃の交流こそが防災です。イザというとき、近所の人と力を合わせることこそが、どんな知識よりも、備蓄よりも、防災袋よりも役に立ちます。

今年も3.11がやってきます。あれから丸4年がたち、今年は5年目に入ります。いまだ仮設住宅に住んでいる方も多く、原発問題も解決の先がみえません。

あの地震の前に、誰が現在のこのような状況を予想したでしょうか?

「地震は忘れた頃にやってくる」とはよくいったもので、甚大な被害をもたらす大きな地震がやってくるのは明日かもしれないし、30年後かもしれません。いざ、その時がきたら、必ず生き抜きましょうね。

マネージャーナリスト 坂本君子(さかもと・きみこ)
広告代理店、出版社にてサラリーで働くエディター、ライター、プランナー、コピーライターを経てフリーに。得意分野は投資、住宅関連。大ブレイクはしないけれど、仕事は堅実でハズさない。満を持して2008年に起業。個人投資家としての投資歴は15年選手(ちょっぴりプラス)。