市議会議員は主婦に向いている
実際に市議として働くようになって実感したのは、市議会というのは専業主婦や私のような子育て世代の女性が活躍できる場所なんじゃないかということでした。というのも国政や県政と比べて、市政は目の前の生活を本当に小さなことから、一つひとつ変えていく仕事だからです。
例えば、私たちが日常的に進めていく仕事には、「この道の側溝が壊れていた」、「予防接種を無償化して欲しい」「子供の登下校時の安全対策はどうすべきか」、ときには「カラスがゴミを漁っているからネットをかけてほしい」といった本当に具体的な声を、市政に届けるものであることも多いんですね。
日々の生活の中で自転車に乗って町内を動いていたり、子育てやPTAなどの活動をしたりしている主婦は、街の変化に敏感です。そこにある課題も実感としてよく知っている。そのような女性たちが議会に入り、市民生活を変えていこうとすること。それは街にとって大いにメリットがあることだと思うんです。
私が現職議員として妊娠・出産して議会を休んだ際、他の議員や市民の方々からも一定の批判がありました。育休制度がそもそもないので、休んでいる間も議員報酬は減額されないんです。そのため「税金泥棒」だという声もありました。
でも、議会という場所には本来、多様な人間がいるべきなのではないでしょうか。浦安市には障がい者のお子さんを持つ議員さんもいらっしゃいますが、その課題について語るときの発言には、やはりその人でしか語れない重みとリアリティがあります。同じように私のような人間がいなければ、産前産後の女性や、小さな子どもを持つ母親の悩みや声は政策に反映されにくいでしょう。