「母乳」「授乳」の単語が出るだけで嘲笑が……

この4年間、30代の女性として市議を続けてきて、ここは「男社会」の最たる場所なのではないかと思うこともあります。権力欲や自尊心の強い壮年以降の男性たちが多いし、私たちがいる議員席と対面している行政の側を見れば、浦安市は教育長を除いて全員が黒いスーツを着た男性。現在、女性の部長職は1人もいません。本来、公務員は民間企業よりも産休を取りやすいし、女性が活躍しやすい環境であるはずなのですが、実際にはそうはなっていないのです。

私は自分自身が子育て中の母親だということもあって、子育て支援の政策について中心に取り組んできました。ただ、議会の質問で「母乳」や「授乳」といった単語を発言するだけで、嘲笑がでたり、議場の雰囲気が変わったりするんです。また先日、NHKが「出産した議員がいる」と私のところへ取材に来ました。子供を産んだだけでそんなふうに注目されてしまうのも市議会の1つの現実。その意味で、この世界がちょうど変わろうとしている過渡期に、自分は政治の世界で働き始めたのだと実感しています。

私が議員になろうと思った大きなきっかけの1つも、子育て中の女性が働きやすい市政を少しでも実現したいと考えたからでした。あるとき、フルタイムで働いていた友人に相談を受けたんです。

彼女は優秀なキャリアウーマンだったのですが、子どもを産んでから会社のプロジェクトから外され、責任ある仕事を任せてもらえなくなったと泣いていました。

浦安市は人口の平均年齢が36歳と日本一若く、子育てしやすい街としてよく雑誌に取り上げられていたのですが、実は病児保育所施設がなかったんです。そのため彼女自身にも子どもが熱を出した場合などを想像して、責任を積極的にとれないという気持ちがどこかにあった。「やらせてください」と自分の思いを強く言えないという葛藤を抱えていたんですね。