控除証明書は「まとめて保管→提出」

最後にまとめて、忘れやすい所得控除もお伝えします。

「iDeCoの控除証明書を捨ててしまった」という方が毎年いらっしゃいます。生命保険料の控除証明書、地震保険料の控除証明書も紛失、提出忘れがとても多いです。保険会社等の問い合わせ窓口はチャットといったネット中心でわかりにくかったり、再発行までに時間がかかるケースも。控除証明書は10月中に届くことが多いので、手間をかけないためにも、「年末調整フォルダ」などを作っておいて、「まとめて保管→提出」がおすすめです。

ファイルキャビネット内で検索する手のクローズアップ
写真=iStock.com/TommL
※写真はイメージです

また、子どもの国民年金を親が支払った場合、親の社会保険料控除として申請ができますので、こちらも覚えておいてください。

年末調整でできる控除には種類がいくつかありますが、自ら会社に必要書類を提出しなければいけない主な控除は以下になります。

・生命保険料控除
・小規模企業共済等掛金控除(※iDeCoに加入している場合)
・地震保険料控除
・扶養控除
・配偶者控除
・配偶者特別控除
・特定親族特別控除
・障害者控除
・寡婦控除
・ひとり親控除
・勤労学生控除

※住宅ローン控除については、税務署から送られてくる「給与所得者の(特定増改築等)住宅借入金等特別控除申告書」等の書類に記入する。1年目は確定申告が必要。

「ワンストップ特例申請」には要注意

さらに、確定申告が必要な主な所得控除は以下になります。

《確定申告が必要な主な控除》
・医療費控除
・セルフメディケーション税制
・寄付金控除(ふるさと納税を含む)
・住宅ローン減税(※1年目の場合)

「医療費控除」は、1年間に支払った医療費が10万円を超えた場合に活用できます。また、1年間に1万2000円を超えるスイッチOTC医薬品を購入した場合は「セルフメディケーション税制」が使えるので、確定申告を行いましょう。なお、医療費控除とセルフメディケーション税制は併用できませんので、ご注意ください 。

また、寄付金も、確定申告をすれば所得控除になります。

「ふるさと納税」は「ワンストップ特例制度」を使う場合には、確定申告が不要です。ただし、ワンストップ特例制度利用者の場合でも、医療費控除やセルフメディケーション税制を申請するなど確定申告をする場合には、ふるさと納税も確定申告しなければなりません。

例年のことなのに、毎年慌ててしまう方も多いでしょう。まずは情報をアップデートしていただき、申請できるものを一覧化してみてください。一覧化してデータにしておくと、申請忘れを防ぎやすく、来年の情報更新もしやすいのでおすすめですよ。

構成=小泉なつみ

高山 一恵(たかやま・かずえ)
Money&You 取締役/ファイナンシャルプランナー(CFPR)、1級FP技能士

慶應義塾大学卒業。2005年に女性向けFPオフィス、エフピーウーマンを設立。10年間取締役を務めたのち、現職へ。全国で講演・執筆活動・相談業務を行い女性の人生に不可欠なお金の知識を伝えている。著書は『はじめての新NISA&iDeCo』(成美堂出版)、『定年前後のお金の強化書』(きんざい)など多数。FP Cafe運営者。