ロシアが戦争で払う「大きすぎる代償」

ロシアはこたびの戦争により、

◆国内の工場・発電所・油田を破壊された――戦後の日常生活もままならない
◆働き盛りの若者をごっそり失った――戦後復興のための労働力不足
◆凍結された海外資産を失った――復興資金もない
◆戦後も多くの外交制約・孤立は避けられない――復興活動への足枷

戦後のロシアとて戦後復興に努力はするでしょうが、これでは思うように身動きできず、その先に待っている末路はほぼ“体制崩壊”一択でしょう。

どんなに口先だけで「戦勝」を演出しようが、国自体が亡びたのでは、これを「敗戦まけいくさ」と言わずして何を「敗戦」と言うのでしょう。

目に見えるもの(戦術的勝利)ばかりを見て、隠れているもの(戦略的勝利)に気づかないならば、永久に物事の真理に気づくことはできません。

こうして、プーチンの失敗原因を突き詰めていくと、畢竟ひっきょう「歴史と兵法への無理解」にすべてが収斂しゅうれんしていくことがわかります。

プーチンは自らを犠牲に「歴史の大切さ」を教えてくれた

プーチンがもし『孫子』を読んでいれば。

神野正史『世界史の名将たちの「戦略と戦術」』(KADOKAWA)
神野正史『世界史の名将たちの「戦略と戦術」』(KADOKAWA)

そしてそれを実践していたならば、今回の失態はなく、死ぬまで独裁者として君臨し、ベッドの上で大往生を遂げたのち、死後も優れた為政者として(少なくともロシア国内では)語り継がれたでしょうに。

――人のフリ見て我がフリ直せ。
――他者の失敗は人生の教科書。

プーチンは自らの破滅を以て、歴史の大切さが理解できたでしょうか。

人生は“決断”の連続で、これに「間違い」ばかり選択していると、たちまち没落していき、「正解」を引きつづけるならば、立身出世・大成・成功が保証されることになります。

そして、兵法こそ「正解の選び方ノウハウ集」と言えます。

(初公開日:2026年9月10日)

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