「稼げる標的」がどんどん増える日本

日本人だって、平凡な大学生や、無職の若者がスカウトされて強盗をしている。「職場でも働き者と評判だった外国人労働者」が祖国の家族に送る金欲しさに、外国人窃盗団や強盗グループに加入してもなんの不思議もないではないか。

そのような日本の治安悪化は、2040年ごろからさらに深刻化していくはずだ。今の闇バイト強盗を見てもわかるように、金目当ての犯罪グループは、「反撃されるリスクがなく、それなりに所得のある高齢者」を中心に狙っているが、これからの日本はそのように「狙いやすい標的」が右肩あがりで増えていくからだ。

国立社会保障・人口問題研究所によれば、2040年の日本の人口は1億1284万人で今より約600万人が減るが、高齢者は増えて65歳以上は3928万人で、日本人の35%を占める。で、治安を維持する警察は減っていく。警察官の採用試験の受験者数は10年間で2分の1以下となっているのだ。

※厚生労働省「我が国の人口について」
※マネーポストWEB「【「警察官離れ」に歯止めはかかるか?】警察庁が本気で取り組む『警察組織の構造改革』 実現すれば警察行政の歴史的転換点に」(2026年5月21日)

2040年の日本は、巷に溢れかえる高齢者をターゲットにして、いろいろな国の犯罪グループが荒稼ぎをしているような社会になっている可能性が高い。地域によっては窃盗や強盗にあって110番をしても「人手不足」を理由に警察が駆けつけてくれるまで時間を要する。「治安のいいニッポン」神話は完全に崩壊するだろう。

移民で得をするのは一部の企業だけ

さて、こういう話をすると決まって「そんなこと言ったって、日本経済を回すためには外国人労働者が必要なんだからしょうがないじゃないか」と口を尖らせる人がいるが、移民受け入れの経済効果がそれほど高くないというのは世界の常識だ。

例えば、独立行政法人労働政策研究・研修機構は、先ほど触れたドイツのガストアルバイター政策をこう総括する。

「ドイツに移住し、残留した者の多くは、ドイツ人が嫌がる仕事(石炭採掘やゴミ収集等)を引き受け、それによって、多くのドイツ人は社会的な昇進が可能になった。しかし、これはドイツ社会と一線を画する外国人の下層階級を生み出すことになった。

このような経緯で主に利益を得たのは、一部の企業である。企業から見れば、ガストアルバイターは生産を拡大し、賃金上昇を緩和し、低い時給で高い利益と経済成長の維持に貢献してくれる存在だった。もっともこれにより採算性のない事業が継続し、労働力を節減する機械への投資がおろそかになった面もある」

※独立行政法人労働政策研究・研修機構「50年後のガストアルバイター ―WSI調査」(2014年12月)