酒にはあまり含まれず、おつまみで工夫を
飲み物でいえば、コーヒー、紅茶、緑茶にもほとんど含まれていません。ただ、緑茶の葉はポリアミンが豊富で、抹茶は高ポリアミン飲料といえます。
酒類は発酵によってつくられますが、あまりポリアミンは含まれていないことがわかっています。ビールには一定レベルのポリアミンが含まれています。しかし、その他のお酒に関してみると、ワインにはわずかにポリアミンが含まれるものの、日本酒や蒸留酒である焼酎やウイスキーなどにはほとんど含まれていません。
お酒からポリアミンをたくさんとることは、期待しないほうがいいですが、日本酒には腸内細菌がポリアミンをつくる原料となるアグマチンはたくさん含まれています。
その代わり、酒の肴で高ポリアミン食材を選ぶ工夫はできます。焼き鳥屋で臓器系の串を選ぶなど、先ほど紹介した高ポリアミン食材を意識することが、いつまでもお酒を楽しめる秘訣といえるでしょう。
なお、日本酒をしぼった残り物である酒粕にはポリアミンの仲間が多く含まれていることが知られています。
全体を見渡すと、一般的に「体にいい」とされている食材にポリアミンが多く含まれていることがわかります。「ポリケア習慣」を心がけることは、結果として体にいいものをたくさん食べることにつながっていくのです。
注意点「ゆで汁や絞り汁も一緒に食べて」
では、こうした高ポリアミン食材をどのように食べればいいのか、そのコツをお伝えします。
ポリアミンは比較的熱に強い物質です。熱に弱いことで知られているビタミンCやビタミンB群と大きく異なります。そのため、焼く、煮る、炒める、蒸すなど、基本的にはどのような調理法でも大きく減ることはありません。
野菜や果物については、「生のほうが多くとれそう」と感じるかもしれませんが、実際には加熱しても含有量は大きく変わらないと考えられています。
ただし注意したいのは、ポリアミンが水に溶けやすい性質を持っていることです。大量の水で長時間ゆでた後、そのゆで汁を捨ててしまうと、大部分のポリアミンも失われてしまいます。
ポリアミンは細胞内に存在するため、細かく刻んだり、すりおろしたりして細胞の膜を壊すと、流出しやすくなります。日本料理で使われる「下ゆで」や「ゆでこぼし」、すりおろして絞り汁を捨てるような調理法は、ポリアミンを多くとるためには適していません。
ポリアミンをなるべく多くとるには、ゆでるよりも、煮て汁ごと食べること、あるいは蒸す、焼く、炒めるといった調理法が有効です。ゆで汁や絞り汁を料理に利用するのもいい方法です。このように、加熱によって壊れることを過度に心配して調理法を制限する必要はありません。無理なく続けられることこそが「ポリケア習慣」の大切なポイントです。