フツーの男性は0.8%しかいない
つまり、35歳を過ぎたキョウコさんにとって、いまや相手の見た目はさほど大事じゃない。カレの趣味も、必ずしも自分と同じ必要はない。
こうやって考えると、相手に求める条件が“順位付け”できますよね。
実はこの“順位付け”は、とくに女性が未来の結婚相手を考えるうえで大事なこと、とされています。
というのも、先ほどの「Love Geist study」には“落とし穴”がある。
一般に、女性は25歳を過ぎると、徐々に「長期的な関係」や「オトナの男性」を求め始めます。これは、結婚・出産をより強く意識する年齢に入るなか、それまでに得た恋愛や仕事上の経験から、
◆「この男性は、見た目は良くても頼りにならなそう」
◆「仕事ができて良く稼いでも、浪費グセがありそう」
など、経験で得た「ダメなタイプ」を、好みから外していくようになるから。
それだけ出産・子育てに向けて、より安全な男性を探し始めるわけですが……。
ところが、「好みが変わった」とハッキリ自覚する女性は、意外に少ない。多くの女性は、10代後半~20代前半のころの条件、「友達に見せびらかせる」「共通の趣味がある」にこだわったまま、年齢を経るごとに“いい男”の条件がどんどん増えていってしまうそう。
これを放置したままだと、35歳を過ぎて
「いえいえ、私はぜいたく言ってるわけじゃないんです」
「フツーの相手でいいのに、そういう男性すら残ってないんです」
となってしまうわけです。
でも、戦略コンサルタントで『普通のダンナがなぜ見つからない?』(文藝春秋)の著者でもある西口敦さんによると、「そもそも、イマドキの独身女性が言う「フツーの男性」自体が、世の中に0.8%しか存在しない」とのこと。
いわく、女性が望む「フツー」の要素は、「会話がフツー」「ルックスがフツー」など、おもに7つ。
次に「フツー」を50%と定義してすべて「必要絶対条件」として掛け合わせていくと、50%×50%×50%……となり、結果的には0.8%、つまり「1000人に8人」しかいない計算になってしまう。
そのうえ、さらに年齢を経て条件が増えていけば……。その“いい男”を探すのがどれほど大変か、想像に難くないですよね。