マインドフルネスの呼吸法①

マインドフルネスでよく教えられる呼吸法をお伝えします。マインドフルネスとは、心を「いま」に向ける方法として精神科の認知行動療法の1つとして取り上げられているものですが、ここでは2つの呼吸法を例に挙げます。

1つ目は4秒で吸って、4秒止めて、8秒で吐く。だいたいでいいので頭の中で数を数えて1分間に4回程度の呼吸をしてみましょう。そうすると、高ぶっていた緊張のための交感神経が静まり、リラックスのための副交感神経が優位になっていきます。これを2分ぐらい行ってもらうとだいぶ体が楽になって、心に不安がなくなるのが分かります。

マインドフルネスの呼吸法②

もう1つは、イメージを使った呼吸法です。

平光源『頑張れないんじゃなくて、頑張りすぎただけ』(サンマーク出版)
平光源『頑張れないんじゃなくて、頑張りすぎただけ』(サンマーク出版)

まず、息を4秒ぐらいで吸って、4秒ぐらいで吐きますが、息を吸う時に、「体は」と心の中で唱え、息を吐く時に「緩まる」と心の中で唱えながら呼吸をします。

この「緩まる」の時に、体の全体の力が抜けて緩まるイメージをします。次にまた、呼吸をくりかえしますが、息を吸う時に、「私は」と心の中で唱え、息を吐く時に「微笑む」と心の中で唱えながら呼吸をします。

「微笑む」の時は実際に口角を上げて微笑んでください。この時、大好きな人やペット、食べ物のことを思い出しながらやるとより効果的です。

上記を1セットとして4回行えば、呼吸も、心の中でざわざわしている、いわゆる胸騒ぎも静まってきます。

「呼吸をする」「姿勢を正す」など体のあり方を変える。

ただそれだけで、気分がとても楽になります。気分が楽になると、思考も楽になり、それを続けることによって自分が、そして世界が変わっていきます。

平 光源(たいら・こうげん)
精神科医

東北で精神科医院を営む精神科医。高校時代に不登校を経験し医学部受験に失敗。3浪してうつになるも、読書をきっかけにうつから回復。その経験を踏まえ、約25年精神科医として心のケアに当たる。支援学校学校医、老健施設往診医、いのちの電話相談医、傾聴の会顧問など、その活動は多岐にわたる。精神保健指定医、精神科専門医、日本医師会認定産業医。著書『あなたが死にたいのは、死ぬほど頑張って生きているから』(サンマーク出版刊)が2022年の第2回メンタル本大賞優秀賞を受賞。