タバコはAGEを急増させ、一気に老化を進める
老化や病気のリスクを確実に高めるタバコの害は、すでに大きく知られていて、今さら言うことではないかもしれません。タバコによる健康被害が知られるようになり、日本人の喫煙率は徐々に下がってきています。
とはいえ、厚生労働省の「国民健康・栄養調査」によると、2023年の喫煙率は15.7%と6.4人に一人もいます。ちなみに男性が25.6%で女性が6.9%と圧倒的に男性が多くなっています。
タバコでよく知られているのが、発がん性物質など有害な物質が入っていることですが、それらは体内のAGEも増やします。その影響は大きく、タバコを1本吸うと、わずか30分後には体内のAGEが増えることがわかっています。
それだけではありません。男性でもっとも喫煙率が高いのは40代、女性は50代と、人間関係のストレスや更年期の体調不良など、ストレスフルな年代です。
実は、ストレスと血糖値は深い関わりがあり、大きなストレスがかかると血糖値が上がりやすくなります。そこにストレス解消という理由で、タバコがプラスされれば、体内でつくられるAGEは急増して、一気に老化が進んでしまうことになるでしょう。
副流煙でもAGEは増えてしまう
また、タバコは認知症のリスクを高めることもわかっています。タバコにより脳の血流も悪くなるのは想像にかたくありません。
タバコの害はあなたが想像する以上に大きなものです。もしタバコを吸っているなら、今すぐ禁煙することを強くすすめます。
また、タバコを吸っていない人も安心できません。家族や近しい人がタバコを吸っていると、その煙を吸い込んでしまうことでもAGEが増えるからです。
自分のためにも、周囲の人のためにも、すぐにでも禁煙を始めましょう。
1979年、北海道大学医学部卒業。地域医療に従事した後、ニューヨークのロックフェラー大学医生化学講座などで、糖尿病合併症の原因として注目されているAGEの研究を約5年間行う。この間、血中AGEの測定法を世界で初めて開発し、「The New England Journal of Medicine」「Science」「THE LANCET」等のトップジャーナルにAGEに関する論文を筆頭著者として発表。1996年より北海道大学医学部講師、2000年より久留米大学医学部教授を歴任。 2003年より、糖尿病をはじめとする生活習慣病、肥満治療のための「AGE牧田クリニック」を東京・銀座で開業。世界アンチエイジング学会に所属し、エイジングケアやダイエットの分野でも活躍、これまでに延べ20万人以上の患者を診ている。 著書に『医者が教える食事術 最強の教科書』(ダイヤモンド社)、『糖質オフのやせる作おき』(新星出版社)、『糖尿病専門医にまかせなさい』(文春文庫)、『日本人の9割が誤解している糖質制限』(ベスト新書)、『人間ドックの9割は間違い』(幻冬舎新書)他、多数。 雑誌、テレビにも出演多数。
