はるかにやりやすくなった「四分の一天引き法」

私自身は大学時代から、本多静六博士の四分の一天引き法を今も続けています。

本多静六博士の提唱する四分の一天引き法は、当時に比べると現代の方がより簡単にできるようになったのではないかと個人的には思っています。意志の力で四分の一天引き法を徹底するのは、SNSが発達した現代の方が難しいかもしれません。でも、四分の一天引き法のしくみをつくるのは、制度やサービスが発達した現代の方が圧倒的に簡単です。

しくみをつくることができれば、簡単に四分の一天引き法を徹底することができます。橋本流の四分の一天引き法を徹底するためのしくみづくりとは「自動で・先取り・別の場所」この3つを押さえた方法です。

そもそも余ったら貯めようと考えているようでは天引きになりません。収入が入ったら先に四分の一を取り分けます。そして、そのお金がいつでも出せる状態にあったり、生活資金と一緒の口座に入れておいた状態だと、生活費が赤字になったときに貯蓄部分を簡単に切り崩してしまいます。

晩年の本多静六。ほとんどすべての蓄財を寄附に回した
写真提供=久喜市教育委員会文化振興課
晩年の本多静六。ほとんどすべての蓄財を寄附に回した

意志の力は必要ない

貯蓄用のお金と生活費用のお金は別の口座に分けておく必要があります。こうして生活費とは別の場所に移しておけば、逆に生活資金の口座は使い切ってもよいということで、わかりやすくなります。

本多静六『【合本版】私の財産告白 私の生活流儀 人生計画の立て方』(実業之日本社)
本多静六『【合本版】私の財産告白 私の生活流儀 人生計画の立て方』(実業之日本社)

先取り分を別の場所に取り分ける際は、自分で下ろして資金移動するのではなく、給与天引きや自動振り込み、口座引き落としなど自動的に資金移動される制度やサービスを利用します。資金を手動で移動させるには意志の力が必要になりますが、これらのサービスを利用することで、自動的に四分の一天引きをするしくみを作ることができるのです。

私は学生時代に本多静六博士の本を読み、四分の一天引き法を実践し始めました。学生時代は手動でバイト代の四分の一を毎月別の銀行口座に移していましたが、その後、給与天引きで財形貯蓄をするようになり、今では自動引き落としで投資信託のつみたて投資と貯蓄型の生命保険でつみたてをしています。10年、20年と四分の一天引き法を続けてきたおかげで資産を築くことができました。

まとめ

本多静六に学ぶ貯蓄術、いかがでしたか? 仕事を生きがいにして働き、倹約して収入の四分の一を天引き貯蓄し、投資するというシンプルな貯蓄術です。仕事に対する意識は自分の心がけ次第です。インターネットの発達している現代では、副業することも天引きして投資することも簡単にできるようになりました。

四分の一天引き法は、誰でもできる蓄財の方法であると言えるでしょう。収入の四分の一が難しければ、五分の一でも、十分の一でも大丈夫です。収入の一定額を天引きするということを、ぜひ始めてみてください。副業にもぜひチャレンジしてみましょう。

雪だるまの芯さえ作れば、時間がかかっても必ず雪だるまは大きくなっていきます。私自身も実証しています。本多静六博士の著書の中にはもっと詳しく投資に対する考え方も説かれています。ぜひ読んでみてください。

橋本 絵美(はしもと・えみ)
はしもとFPコンサルティングオフィス 代表

6人の子どもを持つママFP&お片づけプランナー。福岡県出身。小さな頃から「大家族のママになりたい!」という夢を持ち、慶應義塾大学商学部卒業後、学生時代から交際していた夫と結婚。現在、中学2年生から3歳まで2男4女の子育て中。