「職業の道楽化」を目指すといい
本多静六は、資産を築くには支出を減らす節約だけでは十分ではないと言い、副業を勧めています。ただし、収入になれば何でもいいというわけではなく、本職の足しなり、勉強になる副業です。本多静六自身、大学教授でありながら他大学での講師業、企業のコンサルティングなど、多くの副業を行っていました。決して本務を怠けることはなく、働けるだけ働きぬいたそうです。
なぜここまで仕事をすることができるのかというと、本多静六は「人生即努力・努力即幸福」という人生観を持っていました。そして「人生最大の幸福は職業の道楽化」であると考えていました。仕事自体が生きがいであり、仕事自体を楽しんでいたということです。現代ではなかなかそのように考える人は少ないかもしれませんね。
また、本多静六は生涯で370冊もの著作を残しています。四分の一天引き法と同時に、1日1ページ執筆すると決めていたそうです。執筆においてもそれが雪だるまの芯となり、370冊の書籍に繋がっていったのです。現代でもブログの毎日更新など、真似できることは沢山ありそうですね。
「一番のさわりになるものは虚栄心」
本多静六は質素倹約を徹底し、四分の一天引き法を貫きました。月末になり現金がなくなると、胡麻塩だけの食事が数日続くこともあったそうです。
それでも四分の一天引き法を貫くのはなぜなのかというと、「貧乏を征服するには、まず貧乏をこちらから進んでやっつけなければならない。貧乏に強いられてやむを得ず生活をつめるのではなく、自発的、積極的に勤倹貯蓄をつとめて、逆に貧乏を圧倒するのでなければならない」と考えていたからです。
そして、「貯金生活を続けていく上に、一番のさわりになるものは虚栄心である。いたずらに家柄を誇ったり、いままでのしきたりや習慣にとらわれることなく、一切の見栄をさえなくすれば、四分の一天引き生活くらいはだれでもできる。虚栄心から多くの人が節倹できないのである」と言います。確かにその通りであると私も思います。現代ではSNSで他の人のキラキラした部分を目にすることが多くなりました。でも全て同じようにしようと思ったら、お金も時間もいくらあっても足りません。人からよく見られたいという虚栄心は捨てて、今までのしきたりや習慣にとらわれない生活をすれば、四分の一天引き法は不可能ではないと思います。