「学校に通う子=おりこうさん」ではない

フラットな質問を心がけること以上に大事なのは「学校にきちんと通う子がかわいい子」という価値観を外すことです。家庭での軸は「元気に生かす」です。それだけは絶対に外せないので、生活リズムを整えることには全力を尽くしてください。

成田奈緒子、上岡勇二『その「習慣」が子どもの才能をダメにする』(SB新書)
成田奈緒子、上岡勇二『その「習慣」が子どもの才能をダメにする』(SB新書)

今の時代はたとえ学校に行けなかったとしても、フリースクールのような場所はいくらでもありますし、家で学習機会を作ることも可能です。通信制の高校などで高卒資格を得て大学受験することもできます。私たちはアクシスでこのような「オルタナティブ(代替の)」道をたどって社会に出ていく子どもたちをたくさん経験しました。

社会に出たあとも、在宅でできる仕事も増えています。どうしても集団行動が難しい、人と関わることが難しいという場合であっても、ちゃんと学歴をつけながら社会で生きていくことは可能です。親はこういった情報収集をしつつ、「元気に生かす」の軸で大らかに構えているのが一番です。

親が好きなドラマでも見て「あはは」と笑い、楽しそうにしていれば、自室に引きこもっている子も出て来て「僕はどうしたらいいかな?」と聞いてくるものです。

不登校でも自己肯定感を高めてあげる方法

「学校には行きたいんだけど、どうしたら行けるようになるのかな」。そう聞かれたときに指示をするのではなく、客観的に情報を伝えてあげてください。

学校に行っていない場合、朝早く起きる必要性がないため生活リズムを整えるのが難しくなります。そこでおすすめしたいのは「朝ごはんを作る」「きょうだいのお弁当を作る」などの役割を与えることです。「学校に行かないのなら、生活を頑張ってね」ということで家庭での役割をしっかりやってもらうのです。

早起きして家族の朝食作りを担当してくれれば、親は「助かるわ~。どうもありがとう」と言うことができます。感謝の言葉をもらえることは本人にとってとても重要です。「自分は役に立つ人間である」と思うことができ、自己肯定感も上がるでしょう。

娘と一緒に朝食を準備する母親
写真=iStock.com/svetikd
※写真はイメージです

親にとっても、「学校にきちんと通う子がかわいい子」という価値観を外しやすくなります。「役に立ってくれてありがたい」と本心から思えるので、子どもの人格を認める発言が増えていくのです。