「苦手」が職に繋がることも

いつのまにか「掃除、めんどくさい」が「どこをきれいにしよう」に変わっていた。

まさか自分が掃除を楽しむ日がくるなんて。本当に信じられない。

井上新八『「やりたいこと」も「やるべきこと」も全部できる! 続ける思考』(ディスカヴァー・トゥエンティワン)
井上新八『「やりたいこと」も「やるべきこと」も全部できる! 続ける思考』(ディスカヴァー・トゥエンティワン)

優れた才能をつくるために最も大切なことは、何度も繰り返してやること、身につくまで何度でも繰り返すこと、こんなようなことが何かに書いてあった。

「やりたくない」「苦手」だなんてただの思い込みかもしれない。

ちょっとだけ入り口を工夫してやるだけで、苦手ではなくなる可能性がある。そしてそれを続けていくうちに、いつのまにか「好きなこと」に変わっているかもしれない。

わたしの場合、なかなか「文章を書く」ことの苦手意識が克服できなかった。

それでも苦手なことをひたすら何年も繰り返しているうちに、こうして本を書いている。

苦手なままだけど、それが「仕事」になりかけている。

そして書くことが少し「好き」になってきている。

苦手なことや、やりたくないことを続けた先にはとてつもない力が眠っている。

まず克服すると、「苦手」と思っている人の気持ちがわかる分、アドバンテージがある。

どうやって克服したのか、人に教えることができる。

つまり、それは職業を獲得することにもつながる。

そしてそれが自分を思ってもみなかった未来に連れて行ってくれる可能性だってある。

実際、わたしは苦手に向き合った結果、「本を書く」という考えてもみなかった未来に行こうとしている。

「苦手」「やりたくない」と思っていること、これを小さくして繰り返す。
もしかすると、そこに大きな財産が眠っているかもしれない。

「やりたくない」こそやってみる

井上 新八(いのうえ・しんぱち)
ブックデザイナー・習慣家

1973年東京生まれ。独学でブックデザイン業を始め、大学卒業後、新聞社で編集者を務めたのち、2001年にフリーランスのデザイナーとして独立。デザインした書籍にベストセラー多数。書籍の帯を広くしてたくさん文字を掲載する、棒人間(ピクトグラム)を使う、カバーに海外の子どもの写真を使う、和書も翻訳書のように見せる、どんなジャンルの本もビジネス書風に見せるなど、主にビジネス書のデザインという小さな世界で流行をつくってきた。