「養親」になる皇族はいるのか

一方、今の皇室の中で旧宮家系子孫の男性をご自分の養子として迎え入れて「養親」になる皇族がおられるのか、どうか。

皇室の中枢であり聖域中の聖域というべき「内廷」(天皇ご一家および上皇上皇后両陛下により構成される)、および皇位継承資格者がすでに2方おられる秋篠宮家に、民間から養子を迎えることはもちろんありえない。

では常陸宮家はどうか。常陸宮殿下はすでに90歳で華子妃殿下も85歳のご高齢だ。両殿下がこれから養子をお迎えになるのは難しい、と考えるのが常識的だろう。

周知の通り、寛仁ともひと親王妃信子殿下(70歳)と三笠宮家のご当主・彬子あきこ女王殿下(44歳)との間は、親子ながら「宮家分裂」と報じられたようなギクシャクした関係が取りざたされている。そのどちらかの養子に入ることは、微妙な波紋を広げかねない(信子妃殿下は麻生太郎氏の妹なので、政治色を避けるためにも養子は迎えにくいだろう)。

しかも、彬子女王殿下も妹宮の瑤子ようこ女王殿下(42歳)も、ともに未婚でいらっしゃる。そこに男子が養子に入ることは、ご結婚の妨げになりかねず、不自然さをぬぐえない。

高円宮家の久子妃殿下(72歳)にも未婚のご長女、承子つぐこ女王殿下(39歳)がおられる。なので、男子を養子に迎えるのは同じく差し障りがあるのではないか。

このような現在の皇室の構成を考えると、自然な形で養親になりえる方はおられるのだろうか。

「第一優先」すべきは女性皇族の未来

理性的に判断すれば、政治が「第一優先」で取り組むべきは、旧宮家プランなどではない。そうではなくて、未婚の女性皇族がご結婚後、ご本人が同意されるのであれば、男性皇族の場合と同じように皇族の身分にそのままとどまれるように、皇室典範(第12条)を改正することだ。

その際、近代以来の「家族は同じ身分」という原則にのっとって、配偶者もお子さまも皇族とすべきことは当然だろう。

今回の特別国会で最低限、その線で立法府の総意をまとめ、制度改正に持ち込むことができれば、敬宮殿下をはじめ未婚の女性皇族方の未来も、やっと見通しがよくなる。それは将来の「女性天皇」への欠かせない第一歩にもなるはずだ。

今回の自民党の大勝の背景には、高市氏がわが国において内閣史上初の「女性」首相だった事実も、大きく作用していたと考えられる。

天皇から任命される立場の首相でも、これほどの盛り上がりを見せた。そうであれば、明治の皇室典範で否定されて以来しばらく歴史から姿を消してしまった「女性天皇」が復活したあかつきには、どれほど大きな活力を国民に与えることになるだろうか。