英単語帳の1ページ目に記された「愛の言葉」

英語のレッスンの初めの方で、ハーンがセツに書き取らせたのが、「ユオ・アーラ・デー・スエテーシタ・レトル・オメン・エン・デー・ホーラ・ワラーダ」であった。セツは、その前後の言葉には日本語の意味を添えているのに、ここだけはそのままにしている。しかし、ハーンは、紛れもなく「あなたは全世界で一番スウィートなかわいい女です」(You are the sweetest little woman in the whole world.)と言ったのである。

セツはその意味を問うた。それは、「オメン」の脇に小さく「マーン」と書き添えているので知られる。スウィートやリトルという言葉は、ハーンが愛情を籠めて女性を語る時に好んで用いたものであるから、文全体の意味合いは、セツに感じとられたものであろう。