新人研修で受け継がれるDNA

そもそもなぜ、永谷園はこの道を歩きはじめたのか。

はじまりは永谷宗七郎(のちに出家して宗円そうえん)にさかのぼる。江戸時代に煎茶の製法を開発した永谷園の祖であり、「高級品のお茶を庶民のものにしたい」――その志だった。彼の命日である5月17日は、「お茶漬けの日」として日本記念日協会に登録されている。その後、10代目となる永谷嘉男よしお氏が現在の永谷園を創業し、「お茶づけ海苔」を戦後の世の中に売り出した。1952年のことである。小田さんはこう語る。