子どもの不登校はギフト
僕は、「不登校やひきこもりは、親御さんにとって“ギフト”である」とお伝えすることがあります。それは、自分と向き合うきっかけを、子どもの不登校やひきこもりという出来事を通じて得た、という意味です。
「子どもには苦しい思いをさせてしまったかもしれないけれど、今ではお互いに許し合えて、穏やかな関係を築けています。もし子どもが不登校やひきこもりになっていなかったら、自分を大切にするとか、自分の本心に気づくような機会は持てなかったと思います。だから、あのとき不登校という形で私に伝えてくれたんですね。今では“気づかせてくれて、ありがとう”と心から思えています」
――このように話してくださる親御さんも、たくさんいらっしゃいます。
これからも、不登校やひきこもりの子どもたちや若者の数は、自然と増えていくかもしれません。ですがそれは、時代の大きな転換点にいる親御さんが、ご自身の人生を見直すための、重要なきっかけにもなり得るのです。
心の鎖を手放していく過程の中で、親御さん自身が人生を楽しめるようになったり、無理をせずに仕事や家庭と向き合えるようになったり、日々の中に幸せを感じられるようになっていきます。
そして、親御さんが穏やかに、寛容に、充実した毎日を過ごせているとき、お子さんが人生に絶望し続けるというのは、自然と難しくなってくるのです。なぜなら、親御さんの心の鎖がほどかれたとき、お子さんの心の鎖もまた、自然とほどけていくからです。
親子関係――つまり人間関係の根本を見直すということは、人生そのものを見つめ直すことに他なりません。
どうか、親御さんご自身、そしてお子さんの心の鎖を少しずつ手放し、より自由で、より幸せを感じられる穏やかな日々を歩んでいっていただければと思います。


