文化

2015年4月20日(月)

やはりドゥダメルはただ者じゃないロサンゼルス・フィルの東京公演に思う

PRESIDENT Style
取材・文/デュウ
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(C)Rolex/ MonikaRittershaus

ロサンゼルス・フィルは音楽監督ドゥダメルの特別なオケ

去る3月28・29日、東京・赤坂のサントリーホールでグスターボ・ドゥダメル率いるロサンゼルス・フィルハーモニックのコンサートが開かれた。演目は28日がマーラー“交響曲第6番 イ短調「悲劇的」”、29日がジョン・アダムス“シティ・ノワール”とドヴォルザーク“交響曲第9番 ホ短調「新世界より」op.95”。香港を皮切りに、上海、ソウルと公演してきたロサンゼルス・フィル初のアジアツアーの締めくくりがこの東京公演だ。

一言でいえば、両日とも素晴らしい演奏だった。ドゥダメルは2009年からロサンゼルス・フィルの音楽監督を務める。すでに6シーズン目を迎え、音楽監督の契約は2018年のオーケストラ創立100周年を超えて、2022年まで延長されたと発表されたばかり。ドゥダメルにとってロサンゼルス・フィルは今や手兵のような存在。両者の相性の良さが素晴らしい演奏を生み出している。

ドゥダメルは2004年にバンベルクで開かれた第1回グスタフ・マーラー国際指揮者コンクールで優勝し注目されるが、その後ウィーン・フィル、ベルリン・フィル、ミラノ・スカラ座など世界屈指の名オーケストラで一度のみならず複数回客演するなど、若くして超売れっ子になった。

けれどもロサンゼルス・フィルとの演奏は特別のような気がする。一般にアメリカのオーケストラの演奏はヨーロッパのオーケストラよりも軽快で明るい響きがある。今回のロサンゼルス・フィルの演奏もおおらかで、華やか、掛け値なしに素晴らしい音色。金管のシャープで切れのある音、木管の優しさ、きらめくようなゴージャスな弦の響き。ベネズエラ出身のドゥダメルとは見事に波長が合っていることを証明してみせた。

29日“新世界より”の後、アンコールに応えて同じくドヴォルザーク作曲の“スラブ舞曲8番”とバーンスタイン“ディヴェルティメント”から第2曲「ワルツ」を演奏。ノリの良さに聴衆もドゥダメルとロサンゼルス・フィルのコンビの素晴らしさを納得。

グスターボ・ドゥダメルとロサンゼルス・フィルハーモニックのアジア初ツアー。香港、上海、ソウル各2回公演の後、掉尾を飾ったのが東京で。ドゥダメルは2009年からロサンゼルス・フィルの音楽監督。2021/22年のシーズンまで契約延長が発表されたばかりだった。ドゥダメルとロサンゼルス・フィルのコンビはノリが最高。タクトの先から音符が流れ出るというよりも、全身から音が溢れ出る感のあるダイナミックな指揮で、アメリカのオーケストラらしいロス・フィルのメリハリの利いた鮮やかな音色を引き出す。ステージいっぱいの大オーケストラが響かせる音響は大迫力で聴衆を圧倒。演目は3月28日がマーラー“交響曲第6番 イ短調「悲劇的」”、3月29日ジョン・アダムス“シティ・ノワール”とドヴォルザーク“交響曲第9番 ホ短調「新世界より」op.95”。マーラーはドゥダメルが心血を注ぐ作曲家。“シティ・ノワール”はロサンゼルス・フィルが顧問のJ.アダムスに委託して作曲され、ドゥダメル音楽監督就任コンサートで初演された3楽章の交響曲形式の曲。29日はドヴォルザークのアメリカ滞在中の最初の大作と合わせて“アメリカ尽くし”の最終日となった。(写真提供:サントリーホール)

 
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