【連載 #私の失敗談 第12回】どんな人にも失敗はある。ゲオホールディングスの遠藤結蔵ゆうぞう代表は「セカンドストリートの成長を評価いただいているが、これまでリユース事業ではたくさんの失敗をしてきた。成長はしていても、本当に成功なのか失敗なのかということはまだまだ判断できない」という――。(聞き手・構成=ノンフィクション作家・野地秩嘉)
ゲオホールディングスの遠藤結蔵代表
撮影=西田香織
ゲオホールディングスの遠藤結蔵代表

レンタル・リユース・新品販売の「三位一体」

ゲオホールディングスはビデオやCD、DVDのレンタルから始まった。だが、それだけではない。中古品の買い取りや販売をしている。新品の販売もやっている。レンタル、リユース、新品販売を三位一体でビジネスにしている。そして、三位一体という意味はもともとキリスト教の教義から来たものだ。

「三位はすべて本質において同一」ということ。ゲオの本質とは3つの手段を通じてユーザーに楽しさを提供することだ。借りて楽しい、中古品を売って楽しい、中古品、新品を買って楽しい。楽しさを提供するために努力をしてきた会社だ。

なお、ゲオホールディングスの売り上げは3773億円(2023年3月期)。従業員は5314人。店舗は日本全国に1971店。他にアメリカ、台湾、タイ、マレーシアにリユースの海外店店舗がある。

現在、注目されているのは「セカスト」と呼ばれている中古品の買い取りと売買を行う総合リユース業、セカンドストリートだろう。

さて、そんなゲオホールディングスの社長、遠藤結蔵の失敗とは何か。そして、彼はそこから何を得たのか。

リユース事業は「成功した」とは言えない

【遠藤】ゲオグループを創業したのは私の父、遠藤結城ゆうきです。ニチレイに勤めてから食品小売りに転職し、そこをやめて起業、上場企業にしました。リユース業も創業してから間もなく始めています。力いっぱい働いていた男ですが、2004年、自動車事故で亡くなりました。

私はすでに入社して、働いていましたが、あの時はただ驚くばかりでした。それから今まで必死に食らいついて働いてきましたが、まだ何も成功といえることはありません。日々、働いていて、小さな失敗はあると思っています。そして、いちばんの失敗は何かと考えると、今やっていることがそうなるのではないかと恐れています。ひとつ間違えばすぐ失敗になるのがリユース業です。

現在、リユース業はSDGs的な観点からも注目されているのですが、それほど安定的な事業ではなく、正直に言うと、おっかなびっくりやっています。成長はしていても、本当に成功なのか失敗なのかということはまだまだ判断できないです。