企業の「SDGs(エスディージーズ=持続可能な開発目標)」への取り組みは、若者たちの目にどう映っているのか──。消費行動や就活での企業選びに与える影響から心に刺さったPR方法まで、原田曜平さんが大学生の本音を聞き出します。
持続可能な流行語キューブ
※写真はイメージです(写真=iStock.com/orcorex)
【座談会メンバー】
鈴木 詩音莉さん/慶応義塾大学法学部政治学科3年生。女性
島本 沙耶香さん(仮名)/早稲田大学社会学部4年生。女性
加藤 耀くん/東京理科大学理工学部2年生。男性
富山 連太郎くん/上智大学経済学部2年生。男性
寺田聡志くん(仮名)/慶応義塾大学経済学部4年生。男性
遠山淳(仮名)くん/明治大学文学部●年生。男性

まだ紙ストローじゃないんだ……

【原田】最近は、日本でもSDGsに力を入れる企業が増えているんだ。お金も人材も投資しているし、取り組みをアピールして購買促進や採用につなげようともしている。ただ、それが若者に刺さっているのかどうか、企業側は疑問を感じているようなんだ。そこで、まずは購買促進の面から聞きたいんだけど、皆はSDGsを意識して商品やサービスを選ぶことはある?

【加藤くん】以前ユニクロの店頭で、古着を回収して難民キャンプへ送っているっていうポスターを見て好感度が上がりました。それまではユニクロが難民に目を向けているなんて知らなくて、消費者しか見ていないと思っていたから。ただ、だからってよく買うようにはなっていないです。

【鈴木さん】気にしたほうがいいとは思うんですが、実際に買い物する時はそこまで意識できていないです。でも、スターバックスがストローを全部紙製に変えましたよね。私はスターバックスでバイトしているので、ほかのカフェに行った時にプラ製ストローだと「まだ変えてないんだ、遅れてるな」って感じちゃいます。「もうこのお店には行かない!」とはならないですけど。

【富山くん】僕は引っ越しの時にアート引越センターを選びました。そこは食器の梱包に紙を使わない、引っ越し後にダンボールを回収するっていう方針があって、単純にいいサービスだなと思ったんです。大量にゴミ出しをしなくて済むから、消費者にもメリットがありますよね。ただ、その時はSDGsの取り組みの一環だとは知りませんでした。