学ぶ場所は「机の前」とは限らない

戦略的ほったらかし教育メソッド⑤生活の中から学ぶ

「学び=机に向かって問題を解く」ことだと思っていませんか?

親自身の勉強の思い出から、つい暗記やひたすら問題を解くことなどを学びだと考えてしまうことが多いかもしれません。

戦略的ほったらかし教育は、机に向かっている瞬間だけを学びの時間とは捉えません。学びとは、机に向かってガリガリと問題を解くものだけではないからです。

大事なことは生活の中に学びをちりばめていくこと。

本書の第2章で詳しく紹介していきますが、食事の時間もお風呂の時間も、トイレの時間だって、子どもは学んでいます。

親が生活の中に学びのきっかけをちりばめて、子どもが興味を持った瞬間に親子の会話によって記憶に残すことが何よりも重要なのです。

カードゲームで遊びながら数字に興味を持ったり、リビングの壁に地図を貼って地名について話したり……、そんな些細なことが、子どもの記憶に引っかかります。

そうすれば、学校の授業で登場したときに「あっ、これ知っている!」「お母さんと、このことについて話した!」「トイレに貼ってあるポスターに書いてあった」などと記憶がつながっていきます。

ここまでできれば、親の役割としてはもう満点。あとは、ほったらかしていても、子どもが自らの興味に合わせてどんどん学んでいきます。

「ぼーっとする」は実は貴重な時間

また、戦略的ほったらかし教育では、生活の中で子どもの話を最後まで聞くことをとても大事にしています。

岩田かおり『自分から学べる子になる 戦略的ほったらかし教育』(ディスカヴァー・トゥエンティワン)
岩田かおり『自分から学べる子になる 戦略的ほったらかし教育』(ディスカヴァー・トゥエンティワン)

子どもの話はまとまりがなかったり、何度も同じことを言っていたり……そんなことの繰り返しです。

つい「こういうことでしょ?」「わかった、こうでしょ?」と話の途中でさえぎってしまいたくなる気持ちもわかります。

しかし、ここは我慢して、子どもの言うことを「。」がつく最後まで聞きましょう。親がきちんと聞いてくれるからこそ、子どもは話したり説明したりする意欲が湧いてきます。

他にも、子どもとの生活で気をつけてほしいのは、子どものぼーっとする時間を大事にすることです。

一見、ぼーっとしている子どもは何もしていないように見えるかもしれませんが、じつは頭の中では多様な想像を膨らませていることが多いもの。豊かな想像力や思考力を発揮している貴重な時間を、大人が邪魔しないように注意してください。

また、保育園・幼稚園・学校は、子どもにとって気を張っている社会であり、大人における職場と同じです。自宅でのんびりできなければ、大人も子どもも疲れてしまいますよね。

外の社会から戻ってきて、ほっとできる家庭であることは何よりも大事です。