「ゲーム禁止」にする重大なリスク

⑥ゲームやネットのリテラシーを身につける
小宮山利恵子『好奇心でゼロからイチを生み出す 「なぜ? どうして?」の伸ばし方』(ディスカヴァー・トゥエンティワン)
小宮山利恵子『好奇心でゼロからイチを生み出す 「なぜ? どうして?」の伸ばし方』(ディスカヴァー・トゥエンティワン)

変化を受け入れるときは、その変化に合わせたルールを学ぶ必要があります。今の子どもたちは、テクノロジーを使えることが算数や英語ができることと同じくらい重要になっていきます。

子どもに人気のNintendo Switchやマインクラフトも、昔のゲームと違ってプログラミングや英語が学べるだけでなく、コミュニケーションツールとしても活用できます。友達と協力しながら戦略を立て、情報を伝達し合いながらプレイするゲームを禁止するのは、「友達とコミュニケーションしたらダメ!」と言っていることと同じなのです。

もちろん、使い方を間違えるとリスクになる可能性もあります。有害サイトをブロックする、フィルターをかける、使用時間を制限する、SNSや動画に個人情報を載せないなど、リスク回避に関することもすべて親が責任を持って管理してください。

親子どちらも納得できるルール作りを

息子が小学生の頃は、スマホやパソコンは親がいるリビングで使う、ゲームは30分に1回休憩を取る、学校の成績が落ちたらゲームはいったん止めるというルールを設けました。親の強制ではなく、子どもと合意のもとでお互い納得できるルールを決めるのが鉄則です。

自分でルールを守れるようになると、区切りのいいところで自分から終わらせて、自己管理できるようになります。また、SNSやゲームでの高額な課金、迷惑動画の炎上、詐欺被害、個人情報の流出などのトラブルを防ぐためにも、使用させる前に親がさまざまなリスクについて教えて、回避する方法を理解させる必要があります。

気づく力を育てるポイント

○「なぜ?」と問う……「なんでかな?」「どうすればいいかな?」と聞いてみよう。
○「不」に敏感になる……身の周りの不便や「あったらいいな」と思うことを話そう。
○好奇心を広げる……新しい発見をしよう。居心地のいい場所を抜け出そう。
○親のバイアスを解く……先入観や思い込み、偏ったこだわりを捨てよう。
○変化を受け入れる……新しいモノやサービスに関心を持とう。
○ゲームやネットのリテラシーを身につける……ゲームやネットのルールを決めてトラブル回避法を教えよう。