実は日本語を理解するため

でも、残念ながら日本人って、割と英語を使いながら生きているんですよね。例えば、パーティーに行くとき「フォーマルな格好で来てください」って言われませんか? フォーマルってどんな格好なのかと聞かれて答えられますか?

西岡壱誠『逆転合格東大生の受験お悩み相談』(星海社新書)
西岡壱誠『逆転合格東大生の受験お悩み相談』(星海社新書)

「フォーマル(formal)」の元をたどると、「フォーム(form)」という単語に行き着きます。「フォーム」は「形」という意味で、もっと言うと「外から見たときにどんな色・どんな大きさになっているのか」というような意味です。

ですから「フォーマルな格好」とは、「形に合った、形式ばった格好」という意味になります。この言葉を正しく理解するには、英語を念頭に置いておかないといけませんよね。

他にも、普段我々が使っている日本語の中にはさまざまな英語が含まれています。ステータスとかポスト、シートとかポーズなど、いくらでも例が挙げられます。

昔から、日本語は外来語を「カタカナ」という新しい文字に落とし込んできました。わざわざ外来語のための文字があるくらい、たくさんの外来語があるわけです。こんなに自国語の中で英語を使っている言語は日本語以外にはないとも言われます。

英語の勉強は、外国人と交流するためにやるんじゃないんです。日本語を理解するためにやるんです。英語の勉強をしておかないと、日本語も疎かになって、日本人とのコミュニケーションだってうまくいかなくなるから、英語の勉強をするわけです。そう考えたら、ちょっとやる気になってきませんか?