年明け直後、受験生の家庭で必ず浮上するのが「元日(正月)は休ませるべきか」という問題だ。東大生作家の西岡壱誠さんは「難関大合格者100人に聞くと、元日に休んだ人もいれば、普段通り勉強していた人もいた。だが合否を分けたのは、その選択ではなく、“元日の会話”だった」という――。
正月に掲げられた「賀正」の凧
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元日は「休んだ」36%、「休んでいない」64%

「元日は休んでいいのか?」
「元日も勉強させるべきか? 休ませるべきか?」
「初詣に行ってもいいのか?」

毎年のように、受験生・その親御さんから聞かれる質問です。

多くの受験生と保護者が直面するお正月の悩みですが、直前期だからこそ少し休んでリフレッシュすべきという考え方も理解できますし、逆に「こんな時期に休んでいる場合じゃない」という主張にも頷けます。

僕個人としては、元日くらい休んだらいいんじゃないのかと思っていますが、聞く相手によって意見が分かれるテーマと思います。では、実際の受験生たちはどうなのでしょうか?

今回、記事をまとめるにあたって、2025年12月上旬から中旬にかけ、東大生を含めた早慶など難関大合格者(現役・既卒含む)にアンケート(n=100人)を取りました。結果は次の通りでした。

36%が「休んだ(=元日は意識的に休んでいた、など)」と回答した一方で、64%は「休んでいない(=元日でも特に意識せず勉強していた、など)」と答えています。

ここで注目すべきはどちらが正解か、ではありません。合格者がそれぞれの選択で、明確な意図を持っていたということです。次からは、アンケートから見えてきた入試本番で合格する受験生の実態について見ていきたいと思います。

正月は“あえて休んで”頭をリセット

まず、36%の「休んだ」層です。彼らが恐れているのは、勉強を根詰めすぎることで陥ってしまう「視野の狭まり」でした。

具体的には、次のような回答がありました。

・「親戚の集まりがあって、この日だけは勉強を休みました。ずっと直前期で詰めていたので、ここで一回切り替えたほうがいいと判断しました」
東大経済学部4年

・「元日はほぼ一日中寝ていました。直前期で睡眠不足が続いていたので、ここで体調を戻せたのは本当に大きかったと思っています」
東大薬学部4年

ここで注目したいのが、彼らは「あえて休む」という判断をしている点です。

特に東大経済学部4年の学生は、「この日だけは休みました」と回答しているように、いつもダラダラとしているわけではありませんでした。親戚の集まりという用事を利用しながら、一度勉強と距離を置くことで、頭の中をリセットしていたのです。

また、薬学部4年の学生は、直前期の睡眠不足を強く自覚していました。試験前に体調を崩すリスクを理解していたからこそ、「この日だけは寝る」と決断したようです。