共感なしに叱咤激励されるばかりではつらくなる

子どもに向き合うとき、子どもの気持ちを承認し、全面的に受け入れている姿勢を見せないと、子どもの心には響きません。子どもの気持ちを無視して、ただ励ますだけでは反発したり、萎縮したりしてしまいます。

子どもがせっかく家族と話をしようと思っても、叱咤激励されるばかりでは、子どもは自分の気持ちを受け止めてもらっていると感じることができません。共感なしの励ましは、子どもにとっては苦しみになることも多いのです。大人はつい、先を考えてあれこれいってしまいますが、励まされれば励まされるほど、子どもは反発と葛藤を強め、その結果として不登校状態を強めてしまいます。

激励は親の焦りのあらわれです。大人が自分の気持ちを押しつけていると、子どもに受け入れてもらえません。叱咤激励はむしろ逆効果だと認識し、まずは子どもの話を十分に聞くことが大切です。親が子どもの悩みや不安に共感し、子どもにとって安心できる存在になることが、子どもが不登校を乗り越えるための第一歩になると心得てください。

子供を叱る親
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子どもが親に依存的であるのは自然なこと

不登校になると、子どもは家族以外の人とほとんど接触しなくなります。

他人とコミュニケーションをとらず、親や兄弟姉妹としか話をしなくなると、たちまち幼児返りが起き、依存的になります。特に母親には、幼児のように甘えるようになります。

こうした依存関係を、まずはきちんと受け入れます。子どもが親や家族に依存的になるのは自然なことだと思いましょう。大切なのは、依存は受け入れながら、ノーというべきときには、「ノー」とはっきりいうこと、そして親もまた子どもによりかかっていないかを振り返りましょう。

親は子どもに何かをいう前に、「これは自分の不安を消すために、いおうとしているのではないか?」と自らに問うてみましょう。

不登校の子どもがいると、特に母親は意識がその子に集中し、心配しすぎて気を遣うことも多くなります。しかし、家族のバランスが崩れるほど生活を変えてはいけません。ほかの兄弟姉妹への対応がおろそかになったりしないよう、ひとりひとりを大切にする必要があります。子どものいいなりにならずに、家族が明るく支えていけば、子どもも少しずつ余裕を取り戻します。