高校生年代まで延長された児童手当の有効な使い道とは
Q 児童手当のいちばん賢い使い道は何ですか?
A 使わず貯めれば、約230万円になります
2024年10月から児童手当が拡充されました。
・所得制限がナシに
・高校生まで延長(18歳になる年の3月末まで)
・第3子以降は3万円に増額
(第1子、第2子の場合、3歳未満は月1万5000円、3歳以上は月1万円)
また、支払回数が年3回から年6回になり、2カ月に一度、入金されます。さて、このお金をどうするか? とくに決まりはないですし、生活費に充てることも想定されている使い方の一つです。
とはいえ、先々のことを考えると、やはり「貯金」がおすすめ。高校生年代まで延長されたことで、産まれてから高校卒業まで貯めておけば234万円になります(第1子か第2子の場合)。これは、大学の初年度納付金と入学準備費くらいに相当する金額。子供にもっともお金がかかるタイミングなので、非常に助かるはずです。

学資保険が元本割れしやすい理由とは
Q 親から学資保険に入るよう言われたけど……
A 貯蓄と保険は「混ぜるな危険」と覚えてください
昭和の時代から根強い人気がある学資保険。今でも「子供が産まれたら、学資保険に入るのが常識」と信じている人も多いようです。
学資保険は、文字どおり学費を準備するための保険で、保険料を払う期間と受け取るタイミングを設定できるのが特長。たとえば0歳から10年間、毎月保険料を払い、大学入学の18歳で満額を受け取るといった選択ができます。
契約者である親に万が一のことがあった場合には以降の保険料の支払いが免除され、子供が亡くなった場合にも死亡給付金が支払われます。生命保険と貯蓄を兼ねた商品なので、その分、支払う保険料が高くなっていることを意識しましょう。

昔は保険の金利が高かったので、払った金額より受け取る金額のほうが多くなりお得だったのですが、今はどうでしょう。金利が低いため、保険の特約をつけたり途中で解約すると、返戻率が100%未満、つまり、受け取る金額が払った金額より少なくなる(元本割れする)ことがあり、注意が必要です。また、受け取りのタイミングを4月に設定していたために、初年度の学費を払うのに間に合わなかったという失敗談もよく耳にします。
学資保険がなぜ元本割れしやすいのかというと、子供と親、両方の死亡保障が含まれていて、保険にかかるコストが高いからです。子供の死亡保障は必要ないので、親だけが掛け捨てなどの生命保険に加入していればいいでしょう。
本来、お金を貯蓄・運用することと、万が一に備えて保険に入ることはそれぞれ別の目的なはず。この2つが一緒になった貯蓄型の保険商品は、学資保険以外にも外貨建て保険などさまざまなものがありますが、おすすめしません。