入試回数が分かれていると、“高偏差値”になる
ツッコミどころ② 高偏差値校は「つくれる」。
もうひとつ、偏差値で知っておいてほしいことがあります。高偏差値な学校は意図的につくれるということです。入試日程を増やしたり、さまざまなコースを設定して枠を分割したりするとつくれるのです。
例えば、600人の受験生がある中学校を受験したとします。学校側はそのうちの300人程度に合格を出すとします。もし試験が1回だけであれば、その受験者のうち「300位以内の子」が合格することになり、倍率2.0倍の入試になります。
ところが、これを3回の入試に分けて、それぞれ合格者を200人、80人、40人と設定し、同じく600人の子が受験したとします。そうすると、1回目の入試は600人中200人しか合格しないので、倍率3.0倍の入試になります。合格ラインがグッと上がるのがわかりますか?
さらに合格できなかった400人が2回目の入試に再チャレンジして、その中の80人が合格したとします。倍率5.0倍の入試になります。そこでも不合格になった子320人がラストチャンスにかけて受験して、そのうち40人が合格となったら、倍率8.0倍の入試です。
“特別コース”は、さらに高くなる
実際の入試では、1回目だけ受ける子もいれば、2回目だけ受ける子もいて、入れ替わりがありますが、ここでは話を単純にするため、この中学校へ入学を希望する子たち600人だけが、合格するまで3回とも受験するものとして説明しました。でも、だいたいのイメージはつかめるのではないでしょうか?
さらに「医学部進学コース」や「東大進学コース」のような上位コースをつくり、そこの定員を別枠にすれば、いっそう高偏差値をつくれます。
例えば、2月1日の午前に200名の定員で生徒を募集するとして、それを「上位コース100名」「普通コース100名」に分割します。そして、上位コースを受けたものの点数が足りなかった子たちでも、一定以上の成績であれば「スライド合格」という形で「普通コース」への合格を出すようにします。そうすると「もしかしたら」という期待が生まれるので「上位コース」を受ける子が多くなります。
この中学校に入学したいと思って受験する生徒が600名いたとして、コースを分けなければ「600名中200名が合格できた」ことになりますが、コースを分けると上位コースは「600名中100名しか合格できなかった」となるわけです。上位コースだけ見れば、合格ラインがグッと上がるのがわかりますよね。実際に入学する子たちが同じでも、「偏差値の高い特別コースがある学校」のできあがりです。



