本当に稼いでいるのかを確かめる、必殺の質問とは?
それは、「それだけ稼いでいれば、税金が大変ではないですか?」です。
さすがに、面と向かって「本当に、それだけ稼いでいるのですか?」「では、証拠を見せてください」などとは言えません。しかし、この質問であれば、嫌味(失礼)ではないでしょう。
これまでの会話の流れの中で、ごく自然な質問として、本当に稼いでいるかを探ることができると考えたのでした。そして、本当に稼いでいるのであれば、もちろん、それなりの税金を払っているはずです。
税金計算の詳細は割愛しますが、それが投資による稼ぎであれば、最低でも、その稼ぎの約2割が税金となります(分離課税の配当所得や譲渡所得)。
投資の種類によっては、超過累進課税により、稼ぎの半分程度もの税金がかかってくるケースもありますし(総合課税の不動産所得や雑所得)、事業参加型のビジネス案件であっても、その稼ぎに応じて、やはり多額の税金がかかります(総合課税の事業所得)。
もちろん、諸々の工夫をすることで節税も可能ですが、それでも、それなりに稼いでいれば、相当な税額となることは避けられないでしょう。
満足する返答は、あったのか?
もし、その人が本当に稼いでいて、なにも後ろめたいことがないのであれば、堂々と、多額の税金を払っていることも言えるはずです。稼いでいることをアピールするような人であれば、税金をしっかり払っていることをアピールすることにも抵抗はないはずだと、私は考えていました。
それまでの調子の良い口調から、私が期待したのは、「ええ、この道路の半分くらいは、私の税金かな?」といったユーモアを交えながらの返答や、願わくば、「昨年の納税額は100万円を超えたけど、頑張って払ったよ」といったズバリ数字での返答でした。
もし、そのような返答があれば、これは本当に稼いでいるなと判断して、彼らの勧めてくる案件も、真剣に検討してみようかなとも思っていました。実際、そのような下心もあって、「(自称)稼いでいる人」たちに会っていたのですから。
しかし残念ながら、私が期待するような返答をくれた人は皆無でした。