そっと見守り、距離を置く
長男は私と同じ完璧主義の傾向があり、抱え込みすぎて、限界を超えると爆発してしまうことが多々ありました。
そんなときに夫が彼に言う一言、それは「思いっきり泣いて、落ち着いたら話そう」。それだけです。
最初は、「えっ?」と耳を疑ったのですが、問題を話し合える状態になるまで根気よく待つと言うのです。
感情ととことん向き合い、観察する習慣をつくること。
それは自分の性格について知るきっかけでもあります。
子どもが大声で泣いてパニックになったときも、親として思い通りにならないことに、もどかしい気持ちになりますよね。
そんなときこそ、そっと見守り、距離を置くことで、子ども自身が自己解決する力が育まれるのではないかと思いました。
子どもの感情を汲み取る
「僕にも交渉する権利がある!」、これは当時3歳の長男が言った一言です。権利を主張することで有名なフランス人ですが、「まさかこんなに小さい頃からはじまるなんて!」と、目が点になりました。
それと同時に、「いつから私は主張できなくなってしまったのだろう?」と回想するきっかけにもなった出来事でした。
私の幼少期は、「子どもだから」と言われることも多く、大人相手に主張する、ましてや子どもが、就寝時間や食事のメニューのこと、子ども部屋の収納のことといった「家庭内のルール」を変えるような提案をすることはありませんでした。
一方、フランスでは、「話してごらん」「説明してごらん」と子どもの感情や考えを汲み取ろうとすることが多いのです。
小さなフランス人の強い軸を育てる、最高の環境。そんな場所で成長できる我が子を羨ましく思います。