ドラマ初回に出た憲法14条に、戦後の焼け跡で寅子が出会う

――米津玄師さんのドラマ主題歌「さよーならまたいつか!」には「100年先のあなたに会いたい」と出てきますね。

そう、ドラマでは現代風にエピソードやキャラクターをアレンジもしてありますけど、100年前のかえって自由なところ、戦前の文化度の高い生活や、女学校や女子部のシスターフッドも描かれていて、そしてそのあと、それを壊す戦争があって。

その中でやっぱり道を切り拓いていこうっていう強い思いで、寅子も、いろんな個性ゆたかな登場人物たちも、がんばるじゃないですか。そして第1回の冒頭に出てくる、戦後の憲法につながってくる。

「日本国憲法第十四条 すべて国民は、法の下に平等であって、人種、信条、性別、社会的身分又は門地により、政治的、経済的又は社会的関係において、差別されない」

だからね、涙なしでは見られないっていうのと、毎朝、力をもらって勇気が湧くっていうのと、その両方が「虎に翼」にはありますよね。

福島 みずほ(ふくしま・みずほ)
参議院議員

社会民主党党首。参議院議員(5期目)。東京大学法学部卒業後、弁護士として選択的夫婦別姓、婚外子差別などに取り組む。1998年初当選。2009年には内閣府特命担当大臣として男女共同参画・自殺防止・少子化対策などを担当し、DV被害者支援や児童虐待防止、貧困対策、労働者派遣法改正に取り組む。2010年、辺野古への新基地移設の閣議決定の署名を拒否し、大臣を罷免される。著書に『生きづらさに立ち向かう』(共著、岩波書店)ほか。