コーラの代わりに野菜ジュースなら○

ですので、甘くもなんともない野菜ジュースなら、糖質の取りすぎは心配しなくていいんですけど、子どもが喜ぶようなものは大体……ジュースみたいなものです。嗜好しこう品としてのジュースに栄養感がプラスされているという捉え方ですね。

だから普段コーラやサイダーを飲んでいる人が野菜ジュースにシフトするのは、栄養がプラスされる分オッケーですが、健康を目的とするなら、野菜ジュースだけだと難しいです。

――なるほど。野菜への考え方が刷新された思いです。

この度は、楽しくためになるお話を聞かせていただき、ありがとうございました。僕自身とても勉強になりました。

【成田さん】よかったです(笑)。ありがとうございました。

「適度に力を抜く」ことの大切さ

全4回にわたってお伝えした食の真実に、常識を覆された諸氏もいるはずである。

自分のことならある程度いい加減にできる、献立による栄養管理も、子どものこととなるとどうしても満点を目指したくなる。しかし高すぎる理想は食事を用意する親・保護者自身を疲弊させてしまう結果になりかねない。偏った知識で自分を縛りすぎることなく、適度に力を抜きながら献立と向き合っていきたいものだ。

成田 崇信(なりた・たかのぶ)
管理栄養士

1975年東京生まれ。社会福祉法人で管理栄養士の仕事をするかたわら、主にブログ「とらねこ日誌」やSNSなどインターネット上で食と健康関連の情報を発信している。栄養学の妥当な知識に基づく食育書『新装版管理栄養士パパの親子の食育BOOK』(内外出版社)を執筆。共著に『各分野の専門家が伝える子どもを守るために知っておきたいこと』(メタモル出版)、監修として『子どもと野菜をなかよしにする図鑑 すごいぞ! やさいーズ』(オレンジページ)などに携わっている。

武藤 弘樹(むとう・こうき)
ライター、ミュージシャン

早稲田大学第一文学部卒。広告代理店社員、トラック運転手、築地市場内の魚介類卸売店勤務などさまざまな職歴を重ね、現在はライターとミュージシャンとして活動。