買った本は自分の心のどこかに必ず残る
そうしてひととおり情報を集めてからおもしろそうだったら購入し、また元の本へ戻るという具合なので、一冊の本を読み終えるまでによけいな時間がかかる場合もあります。
また、興味が惹かれると、そのまま新しく購入した本を読み進めてしまうこともしばしばあります。
そのとき、もともと読んでいた本や、そのほかに途中で購入した本はどうするのかというと、しばらく放っておきます。そうして、あとで思い出して手に取ることもあるのですが、そもそも「どうしてこの本を買ったのだろうか?」と思い出せないこともあったりします。
ただ、それらの本は結局のところ、自分が関心を持って買ったものなので、自分の心のどこかに必ず残っています。そして時間が経つにつれて、その本を読まなくても、興味関心が自分の中でだんだんと熟成されていくことになるのです。
東京大学法学部卒業、ハーバード大学法律大学院修士課程修了、アイ・エス・エル(ISL:Institute for Strategic Leadership)(SLP)修了、東京大学 Executive Management Program(東大EMP)修了。1984年日本興業銀行(現みずほ銀行)入行。興銀証券(現みずほ証券)、ゴールドマン・サックス証券を経て、2005年森ビル・インベストメントマネジメント社長に就任。2007年から2015年まで森ビル取締役専務執行役員兼最高財務責任者(CFO)。著書に『コーポレートファイナンス実践講座』(中央経済社)、『ファイナンスの哲学』(ダイヤモンド社)、『資本主義はどこに向かうのか』(編著、日本評論社)。