「片づけなさい!」をどう言い換えるか

3.きちんとお願いする

今、片づけたいのは、あなたです。家族が同じ熱量をもっているとは限りません。片づけの熱意の押しつけに十分注意する必要があります。また、気をつけたいのが相手への指図。あれやって、次これやって、と指図されるのは、たとえ親からでもうっとうしいものです。

たとえば、「パパ、これやって!」ではなく、「パパ、お願いがあるんだけど。○○してくれたらとてもうれしいな(助かるな)」「○○ちゃん、片づけなさい!」ではなく、「○○ちゃん、ママと一緒に片づけようか」というふうに言葉を換えるだけで、相手に与える印象がぜんぜん違いますよね。

あくまで、片づけたいのはあなた。それを押しつけられたらウンザリするだろうことを忘れずに。相手の気持ちを考えながらお願いしましょう。

4.いつもの100倍の「ありがとう」を伝える

最後に感謝の気持ちをしっかり相手に伝えましょう。なんとなく「どうも」ではダメです。きちんと「ありがとう」と、目を見て言いましょう。「片づけてくれたの⁉ ありがとう‼」「めっちゃくちゃうれしい! ありがとう‼」大げさなと思われるかもしれませんが、ダマされたと思っていつもの100倍の「ありがとう」を言ってみてください。

感謝されると、人は変わります。夫や子どもも、ママがこんなに喜んでくれるんだ、なんかすごくいいことしたな、とうれしく思ってくれるでしょう。その積み重ねが片づけのイメージをポジティブに変えていく糸口にもなります。

夫と子どもを戦力化する「魔法のさしすせそ」

家族に限らず、仕事場、その他もろもろの人間関係に有効な魔法の言葉です。

<人をやる気にさせる「さしすせそ」>
 さすが!
 知らなかったぁ!
 すごい!
 センスがいい!
 そうなんだ!

次に、あなたが言われたらたぶんイヤな気持ちになる残念な言葉。

<人をイラッとさせる「さしすせそ」>
 さんざん言ったのに
 知らないからね!
 好きにすれば!
 せっかくやったのに!
 そうじゃないし!

家族に対してだけでなく、日頃の自身の言葉づかいも振り返ってみましょう。つい、人をイラッとさせるひと言を発していませんか? 片づけとは日々、自分と向き合う作業なのです。

拡声器を使う女性
写真=iStock.com/metamorworks
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