3カ月で30カ月分の学習効果

東大に合格するために、僕が実践したポイントは3つあります。1つ目は学習効率を最大化すること。そのために、僕は楽しんで勉強することにしました。これによって、嫌々勉強するのに比べて学習効率も定着率も10倍ほど高まり、3カ月でも30カ月勉強したのと同じぐらいの学力がついたと思っています。

「一般的な受験勉強は一切しなかった」と話す保手濱さん
撮影=プレジデントオンライン編集部
「一般的な受験勉強は一切しなかった」と話す保手濱さん

たいていの人は勉強に関して「何時間したか」を重視しますが、実際はかけた時間より学習効率や定着率のほうが大事です。また、学力は苦労し努力して身につけるものと思われていますが、実際は楽しくて気持ちが高揚した状態で勉強したほうがよく覚えられるし身にもつきます。

僕にとって何より楽しいのは漫画を読むことでしたから、例えば日本史を勉強しようと思ったら、まず『学習まんが 日本の歴史』を読みました。僕は漫画のおかげで、努力も苦労もすることなく楽しみながら勉強でき、学習効率を最大化できたのです。

漫画を読んでから教科書を読む

2つ目は「左脳+右脳の全脳を使う」ということです。多くの人は勉強=教科書を読むという固定観念を持っていますが、文字や数字を読むだけでは左脳しか使っていないことになります。僕はそれじゃもったいないな、イメージ記憶を司る右脳も使って全脳でやったほうが学習効率は上がるはずだと思いました。

その点、漫画を読むときはセリフは左脳、絵やコマ割りは右脳と、全脳を使います。ここから、僕はまず漫画で全体像をつかみ、その後に教科書を読むという流れで勉強することにしました。

例えば世界史なら、そうした題材の漫画を読めば、歴史上の出来事や重要人物はもちろん当時の雰囲気や空気もイメージとしてつかむことができます。さらには教科書と違ってワクワクしながら読めるので、どんどん先が知りたくなるうえ記憶にもしっかり残ります。

最近の作品で僕がお勧めする漫画は、中国史なら『キングダム』、化学なら『火の鳥 2 未来編』、生物なら『もやしもん』です。これだけで成績が上がるわけではありませんが、各科目を学ぶキッカケにするにはとても良いと思います。全脳を使って勉強するにはイメージの力を最大限に活用することが大事で、それには漫画が最適だと実感しています。