小さい収納家具を安易に買わない
「いつの間にか増えていった収納ラックがいっぱいあるが結局片付かない」(東京都 30代女性 会社員)
「片付いてはいるが、雑然としてすっきりしない」(埼玉県 30代女性 会社員)
収納家具の中で、リビング収納も後悔する家具で最も多いものの一つです。とくに小さめの収納家具はソファやテーブルにくらべて安価で手軽に購入できることから、容易に購入しやすい家具でもあります。しかしよく考えずに安易に小型の収納家具を購入すると、色もサイズもばらばらで統一感がない収納家具だけがリビングやダイニングに増えていってしまいます。そして「思っていたより収納できなかった」「片付かない」など、家具だけが増えて片付かない結果に後悔してしまうのです。
こういった事態にならないためにも、収納家具は安易に購入しないと決めることが大切。
・どこに何を収納するのか?
・収納するもののサイズは?
・購入したい収納家具のデザインは部屋にマッチしているか?
などを一覧にして書きだし、整理することから始めましょう。
収納家具は色やサイズを統一する
そのうえで収納家具を購入するときは、色やサイズなど統一感にこだわりましょう。統一感が出るだけですっきりしたおしゃれな空間になります。
また収納量はある程度確保できているのだけれど、部屋が雑然としてすっきりしないと後悔する方もいらっしゃいます。それは図版1のようにガラス扉の収納家具や、扉がないタイプの収納家具を多く使っているケースです。片づけても収納物が見えるため、収納物の量や色によっては部屋が雑然として見えてしまうのです。その場合は収納に扉やカーテンをつけたり、扉のついた収納に変えるなどして、収納物を隠しましょう。
また背の高い家具を購入する場合は、前述しました食器棚と同じ理由で、作り付け家具がおすすめです。もし市販の家具を購入する場合は壁や天井・床に固定するなどの地震対策を心がけましょう。地震対策グッズがたくさんありますので、それらを使って壁や天井・床のうち少なくとも2点をとめるように対策すると転倒リスクが減り安心です。
ライフスタイルにいろどりを加えてくれる家具は、ただ置けばよいというものではありません。使い勝手やデザイン・サイズ・部屋の間取りとの相性をよく考えて検討してみてください。後悔の少ない家具選びが実現できると思います。
300軒以上のリビング・寝室・子ども部屋の模様替えを行い、模様替えのスペシャリストとしてTVや雑誌でも活躍。近著に『狭い部屋でも快適に暮らすための家具配置のルール』(彩図社)がある。