クレジットカードや電子マネーは絞るとよい

たとえば、1万円の買い物をした場合、クレジットカードや電子マネーの多くはポイントが付与されます。

また、何月何日に、どの店で、いくら使ったかを一覧にしてくれるので、支出の管理にも使えます。

その意味では、何種類ものクレジットカードや電子マネーを併用するよりも、「クレジットカードはこれ」「電子マネーはこれ」と絞ったほうが管理はしやすいでしょう。

スマートフォン上のオンラインバンキングモバイルアプリの画面を開いている人の手元
写真=iStock.com/Thai Liang Lim
※写真はイメージです

親からクレジットカードより現金と言われたが…

ところで、上で紹介した意見のように、

“親に昔、クレジットカードよりも現金を使え、と言われました”

という人は一定数いるようです。それでクレジットカードや電子マネーに抵抗感がもしあるならば、その抵抗感は今すぐ捨てなさい!

なぜか。その理由をお話ししましょう。

1つめ。まず、親御さんが「クレジットカードよりも現金を使え」と言ったのは、いつですか?

大学生になったとき、社会人になったときなど、自身の購買行動や金銭感覚が固まりきっていない時期が大半ではないでしょうか。過去にカード地獄(カードローンやリボ払い)を経験したことのある方は、そのタイミングかもしれませんね。

これらはいずれも、「お金のリテラシーがないとき」。お金のリテラシーのまだないわが子が、カード地獄、借金地獄に陥らないように……という親の愛です。

高校生の子どもに「門限は夜8時!」と言っていたのと同じ心境でしょう。

一方、本書を読んでいるみなさんは「書籍でお金の貯め方を勉強しよう」というリテラシーをすでにお持ちです。

そしてもちろん、クレジットカードや電子マネーで買い物をすれば、自分の口座の残高が減ることを知っています。そんな状態になった今、果たして親の言いつけを守る必要はあるでしょうか? 門限同様、卒業してもいいと私は思います。