同調圧力に負ける人がいる限り、強制加入はなくならない

「任意」という意味が浸透せず、「みんな一緒」を求める空気は日本の学校文化そのものだ。PTAが嫌ならさっさと辞めたらいい。同調圧力に負けて嫌々加入する人がいる限り、PTAの強制加入はなくならない。そしてPTA活動に苦労してきた人たちが、自分と同じ経験をしない非会員のことを責める悪循環が生まれる。保護者にも教師にも負担が大きい活動を続けることは、誰も得をしないのだ。

一方で、X(旧Twitter)のコメントにはPTAのスリム化、健全化に成功している学校の事例もたくさん寄せられた。「PTAをなくしてボランティア制に切り替えた」「必要ない活動はどんどん廃止した」「メール1通で簡単にPTAを辞められる」「非会員の子もPTAイベントに参加できる」など、保護者が加入、非加入を自由に選べて、子どもが差別を受ける心配もない学校がある。この考えがもっと広く共有されれば、「みんなで苦しみをがまんする」そんなPTAはなくなっていくのではないだろうか。

のぶ
元公立中学校教師

高校時代に校則がない学校で過ごした経験から、見た目をしばる校則に対して疑問をもち、改善するために行動してきた。8年間生徒会の担当として、いじめのない学校づくりを目指す取り組みを続ける。いじめ加害者の別室指導や出席停止も経験した。妻の妊娠、出産をきっかけに、自分の働き方を大きく改革。学級担任、部活動顧問、生徒会担当、生徒指導担当を掛け持ちしながら、「学校で一番早く帰る」をモットーに行動。独身時代は残業時間150時間を軽く超えていたが、月30時間程度に縮小させた。退職後、本格的に始めたツイッターでは、学校のモヤモヤ代弁者として、理不尽な指導や文化を中心に発信中。現在のフォロワー数は4万人を超える。DMには学校のいじめ指導に悩む保護者から、数多くの質問が寄せられている。地方ラジオ出演、テレビの取材やインタビュー出演、ニュース記事の取材など、メディアにも数多く取り上げられた。現在はIT企業に転職して、学校のDX化を提案している。二児の父。