最初に片づけるべき3箇所はここ
では、これから「やせるために片づけをしよう」と思ったら、どこから手をつければよいのでしょうか。おすすめの順番は次の通りです。
1.キッチン
まず冷蔵庫や冷凍庫、パントリーなどの在庫をチェックしましょう。食材の消費期限や賞味期限などを確認し、期限が過ぎていればアウト。もったいない……と取捨が苦手な人も、キッチンは期限で簡単に取捨の判断がつくため、片づけの一歩を踏みやすい場所なのです。
なかでも冷蔵庫は消費期限が短く、無駄になりやすいものが入っているので、まずはここから整理し、ストックできるものは冷凍庫へ。節電という意味においても冷蔵庫は空いているけれど、冷凍庫は充実しているのが理想です。そしてパントリーをチェック。
これらの在庫整理をすると、いつも腐らせている野菜がある、冷凍食品がいっぱい、お菓子の買い置きが多い、カップ麺がこんなに……、と自分が余らせたり、腐らせたり、無駄に購入している食材の傾向が見えてきます。それを認識することで、次からは自分が本当に必要なものを必要な分だけ買えるようになっていくのです。
2.クローゼット
クローゼットを整理すると、自分が「何から逃げているのか」がよくわかります。Aラインの服が多いとウエストを出すことから逃げている、チュニックが多いならおしりを出すことから逃げている、といった具合。そこから逃げ続けているかぎり、いつまでたってもやせることはできません。やせるためには体形隠しの服は処分し、本当に着たい服だけを揃えましょう。どの服を処分して、どの服を残すか、その見極めによって、やせるクローゼットが出来上がるのです。
3.寝室
寝室に物がいっぱいあると、睡眠の質が悪くなります。ホテルでよく眠れるのは、物がないから。やせ効果を上げるために、寝室はスッキリ片づけて、ぐっすり眠れるようにしましょう。そうすれば、翌朝も無理なく早く起きることができます。10分の片づけをすれば気持ちがいいし、目覚めのスイッチが入り、仕事のパフォーマンスも上がるはず。そして片づいた家に帰るから、帰ってからもゆっくり疲れがとれて、ぐっすり眠れてやせる。好循環が生まれるのです。
ゴミに投影されるのは「今の自分」
片づけも肥満も、すべて習慣です。だから「片づけたい」「やせたい」という人は、習慣を変えることから始めましょう。
たとえば、夜遅くまで起きていた人は、早く寝て早く起きる。お菓子や菓子パンを買っていた人は、在庫管理をすることで、必要なものだけを必要なときに買うようにする。外食をやめて、ヘルシーな料理をつくる……。
とはいえ習慣を変えるには、現在の自分の行動パターンや傾向を知らなければできません。それを知ることができるのが、まさに片づけです。家を片づけて捨てたものを見ると、ありのままの自分の姿が見えてきますので、ぜひゴミ袋までしっかりチェックしてください。
そしてゴミ袋に入っているものは、単なるゴミではなく、今日の自分の頑張りです。それは片づけの成果であると同時に、ダイエットの成果にもつながっていくのです。
1967年生まれ、岡山県出身。大学卒業後、住宅メーカーのインテリアコーディネータとして従事。結婚し、20年専業主婦を経験したが離婚。その後はヨガスタジオの店長としてスタジオに通う多くの女性のさまざまな相談に応じる。2015年、得意の片付けを生かして起業。お片づけ習慣化講座「家庭力アッププロジェクト」修了生は全国で3000名を上回る。