日本株の株価は10年で2.5倍に
最近、日本の株式市場が好調に上昇を続けています。今まではどちらかと言えば日本株はネガティブに見られることが多く、「やっぱりアメリカだよね」とか「S&P500最強!」といった声がいたる所で聞かれたものですが、最近は少し様子が変わってきたようです。
ところが日本株はダメだと、長年言われてきたものの、この10年を見てみると決して日本株のパフォーマンスが悪かったわけではありません。指数によって違いはあるものの、概ねアメリカと同じぐらいの上昇率になっています。例えばニューヨークダウでみるとちょうど10年前の2013年の6月は1万4700ドルぐらいだったのが現在は3万4000ドルぐらいになっていますので、倍率で言えば2.3倍に上昇しています。
一方日経平均で見ると、10年前の2013年6月は1万2800円ぐらいでしたが、ここのところ3万3000円を超えることもあり、こちらは2.5倍を超える倍率となっています。むしろ日本の方が上回っているのです。
「日本株はダメだ」と言われてきた背景
日経平均株価の史上最高値は1989年の3万8915円でしたが、そこからは俗に「失われた30年」と言われるように日本の経済も株価も低迷を続けてきました。ところが実際の数字を見てみるとアベノミクスが始まった2012年以降は決して日本の株価がアメリカに比べて見劣りしていたわけではないことがわかります。特に最近は日本への見直しが顕著になりつつあります。
ただ、期間を30年以上にして、1989年の日本の株価が最高値だった時と比較すると日本はまだ高値を上回っていないのに対してニューヨークダウは何と12.5倍に上昇しています。恐らくこの差が「日本株がダメだ」と言われてきた背景だったのでしょう。