マスク氏は後先考えない経営でTwitterを混乱させている
マスク氏はツイッターの従業員の75%を削減し、専門知識の欠如と技術的な不具合を引き起こした。マスク氏の人員削減は、コンテンツを管理するチームや、ツイッターのレコメンドシステムにおける人種的・政治的偏向の可能性を監視するチームを切り捨てた。マスク氏はまた、ジャーナリストを検閲し、前任者がツイッターのコンテンツ規則を破ったとして追放したユーザー(ドナルド・トランプ元米大統領など)を再び迎え入れた。
彼自身、同サイトの最も過激なアカウントと交流があり、そのツイートはしばしば問題視されている。研究者の報告によると、ツイッターではヘイトスピーチや動物虐待が急増し、利用率がどんどん低下している。
ツイッターとマスク氏のリーダーシップに対する信頼を失い、物議を醸すようなコンテンツや攻撃的なコンテンツの隣に広告が表示されることを望まない広告主は、ツイッターから逃げ出した。マスク氏は、ツイッターの広告が10月以降50%も減少したことを認めており、専門家の中には、この減少幅がもっと大きいのではないかと推測する人もいる。定額制サービス「Twitter Blue」の売れ行きは芳しくないため、この差を埋めることはできそうもない。
Twitter社の清掃員でさえストライキを起こす運営状態
また、ヤッカリーノ新CEOが不慣れであろう運営上の問題や法的な問題もいろいろとある。10月にマスク氏がツイッター社を買収して以来、複数の業者がソフトウエアやオフィススペース、その他のサービスに対する支払いを怠ったとして同社を提訴している。解雇された大勢の社員が、早急な退職処理をめぐって仲裁請求を行っている。
ツイッターの清掃員でさえ、契約の更新が行われなかったことを理由にストライキを起こした。米国連邦取引委員会などの規制当局は、マスク氏の下でツイッターがプライバシー規則やその他の法的要件を遵守しているかどうかを疑問視している。ツイッターは、マスク氏が会社を買収するために負った130億ドルの負債も重荷になっている。