投資で成功確率を上げるのは簡単ではない。ファイナンシャルプランナーの藤原久敏さんは「私は投資で数多くの失敗を重ねてきましたが、その経験から成功確率の高い手法を見つけ出しました。それは高配当株投資です」という――。
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これまでの記事は、基本、私の投資失敗談を基に書いています。

実際、私はさまざまな投資商品(手法)で失敗しており、そんな数多くの失敗の中から、毎回のネタを考えています。

そんな中、先日、失敗の割合が極めて少ない投資商品(手法)があることに気付きました。

それは、「高配当株投資」です。

そこで今回は、そんな高配当株投資のコツや選び方について、そして、たまには失敗談ではなく、私の投資成功例も書いてみたいと思います。

今、高配当株は選びたい放題?

高配当株とは、配当利回りの高い銘柄のことを言います。

配当利回りとは、株価に対する配当金の割合のことで、一般には、高配当株の配当利回りは4~5%以上とされています。

現在、配当金を重視する企業が増えており、国内上場銘柄の配当利回りは平均でも2%台半ばと、過去最高水準の高さとなっています。

そんな状況の中、今、配当利回りが4~5%以上となる高配当株はゴロゴロあるのです。

たとえばメガバンクの一角、みずほフィナンシャルグループの配当利回りは4.19%、通信大手のソフトバンクの配当利回りは5.61%にもなっています。

このように、誰もが知るような大手企業でも、相当な高配当利回りであることも珍しくはありません。

今まさに、高配当株は選びたい放題の状態と言っても良いでしょう。

高配当株選びで見るべき3つの視点

とはいえ、高配当株であれば、どんな銘柄でも良いわけではありません。

中には、業績や財務状態が良くないのに、無理して配当金を出しているような企業もあるので、銘柄選びは慎重になる必要があります。

実際の銘柄選びにおいては、業績や財務状態はもちろんのこと、PERやPBRなどの諸指標、さらには企業理念や経営方針など、見るべき要素を挙げればキリがありません。

なので、何をどう判断して良いか分からず、途方に暮れる人も少なくありません。

しかし、スタンスを高配当株投資と割り切れば、見るべき視点はかなり絞り込むことができます。

それは、配当金に関する指標である「配当利回り」と「配当性向」、そして「過去の配当金実績」です。