よく見続けると、よいところが見えてくる

もちろんすぐには変わりません。変わるのは明日かもしれないし、1年後かもしれません。とにかく興味をもってただ見ましょう。

たとえ脱ぎ散らかすことがすぐには直らなくても、我が子の違うよいところが見えてくるはずです。

人間は承認欲求の強い生き物です。子どもたちは、どんなときでも親の承認を求めています。褒められたくて仕方ないのです。

人はすぐに変われないことを自覚しながら、ささいな変化に目を向ける。できていないことに関しては、我が子のやらない権利を意識して言わない。ただよく見て、小さな変化を感じ取る。

「我が子だから」言ってしまう

ただ見るというのは、思っているよりも大変な作業です。ついつい言いたくなってしまいます。

でも、それが家族ではなくて職場の方だったら言いますか?

まあ、職場で脱ぎ散らかしている人を見ることはないと思いますが(笑)。

職場のとなりの人が、片付けができなくてデスクの上がぐちゃぐちゃでも、ちゃんと仕事をしていれば「片付けたほうがいいですよ」とは言わないはずです。

我が子だから言ってしまうのです。

我が子だからつい口に出して指摘してしまうことを、指摘しないでただ見るクセをつけましょう。小さな変化を感じ取ろうと「ただ見る」のです。

まずは、「やらない」「言うことを聞かない」我が子の気持ちに寄り添いましょう。

そして、あなたがそれを意識することができたら、片付けなかったときにただイライラをぶつけるだけだったあなたと子どもの関係にも変化が出てきます。

叱る母親と耳をふさぐ少女
写真=iStock.com/Prostock-Studio
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