メールを一発で終わらせる人は、物事を構造化して捉えている

「メールを一発で終わらせる人」が持つ特徴の一つが、物事を構造化して捉えていることです。

伝えたいことを俯瞰的に捉えて構造化することで、冗長さを排除し、伝達漏れを少なくすることができます。構造化の力を身につけるのに難しい訓練は不要で、次の2点を意識するだけでいいでしょう。

・MECE(漏れなくダブりの無い状態)を理解する

MECEはコンサルティング会社等で問題解決のために使わる基本概念ですが、情報を整理するのにも大変役立ちます。メールにおいても、より少ない文章で、より分かりやすく相手に伝えるために、この概念を理解しておいて損はないでしょう。実際MECEは、問題解決やメール(文章作成)以外にも、フォルダ整理やレポートの章立てに役立つなど、応用範囲も極めて広いです。

・伝えたいことに番号をつけて箇条書きしてみる

MECEを使って頭の中で伝えたいことが整理できたら、実際メール上に箇条書きで書き出してみましょう。その際、手順や予定など時系列に関わる内容であれば、頭に番号をつけておいてあげると、読み手にとってより親切なメールになるはずです。

メールを一発で終わらせる人が書く文面
図表=筆者作成

メールを一発で終わらせる人は、一歩先を読んで書いている

「メールを一発で終わらせる人」が持つ二つ目の特徴が、一歩先を読む力です。

今後の展開や相手が求めるものを先読みすることで、余計なメールの往復が減り、適切な情報をメールに書き込むことができます。逆に言うと、この先読みができない人は、いきあたりばったりで書いているため漏れが多く、そのため後から付け足さなければならなくなるのです。

メールを一発で終わらせる人は「1歩先」を読んでいる
図表=筆者作成

では先読みする力をどのように身につけるかですが、実はそれほど難しく考える必要はありません。送信ボタンを押す前に、「受け取った人はこのメールを見てどのようなアクションを起こすか」あるいは「起こしてほしいか」といった観点で、文面を見直す癖をつけるだけでいいのです。

その時にもし、これから起こる未来予想に対して補足すべき情報に気づけば、そっと付け足しておくことで、不毛なやりとりや相手の疑問を減らすことができるはずです。