メールを一発で終わらせる人は、ツールの使い分け方を知っている

「メールを一発で終わらせる人」が持つ三つ目の特徴が、ツールを使い分ける力です。

ツールとは、とりわけチャットや携帯電話と思ってもらっていいでしょう。相手に伝える内容によって、チャットや携帯電話とうまく使い分けることで、不毛なメールのやりとりを減らすことができます。

たとえば、「今着きました」などの待ち合わせ場所への到着連絡や、文中に使われている言葉の意味の確認など、メールで記録を残すほどのものでなければ、チャットや携帯電話を使った方が素早く目的を完遂でき、手間も最小限にすることができます。

逆に言うと「そこはチャットや直接電話すればいいんじゃない?」というものまで、メールでやりとりしている人がたまにいるので、そこは時間がもったいないなと感じます。

記録に残す必要があり緩やかな時間軸で往復させる場合はメール、ちょっとした確認や意思疎通など短い時間軸で往復させる場合はチャットや携帯、といった感じで日頃かツールの使い分けを意識してみてもらえればと思います。

メールを一発で終わらせる人はツールを使い分ける
図表=筆者作成

より効果的に、効率的に使う方法を模索していく

以上、「メールを何度も往復させる人」に対比する形で「メールを一発で終わらせる人」の特徴や意識すべきことについて解説してきました。近年チャットなど多様な簡易コミュニケーションツールが登場する中で、メールにかける時間が無視できないようになってきています。どうせ(メールが)無くならないのであれば、せめて運用面の工夫で負担を減らせたらと考えています。

これまで、大金をかけてシステムやインフラを導入しても、運用面の工夫や社員教育が不足していることで、その恩恵を十分に受けていないケースをたくさん見てきました。

ぜひ、日頃使い慣れたツールほど、より効率的に、より効果的に使えないか、といった観点で、自分なりの工夫を施してみてもらえればと思います。

岡田 充弘(おかだ・みつひろ)
クロネコキューブ代表取締役

外資系コンサルティング会社を経て謎解き企画会社『クロネコキューブ』を設立。700にもおよぶパソコン時短ワザを集めてマニュアル化している。著書に『爆速パソコン仕事術』(ソシム)『結果もスピードも手に入る 神速スマホ仕事術』(すばる舎)『やりたいことを全部やれる人の仕事術』(PHP研究所)『やめるだけで成果が上がる仕事のムダとり図鑑』(かんき出版)『ビジネスマナーと仕事の基本 ゆる図鑑』(監修)(宝島社)ほか。