キャリアを積むほど出番が多くなる「スーツ&ジャケット」

オンライン座談会に参加してくれたのは、いずれもマネジャーや部長、経営者の肩書を持つキャリア女性たち11人。彼女たちは、オンラインであれ対面であれ、ビジネスで人と対峙たいじするときには、必ず、「スーツ」もしくは「ジャケット」を着用するという。

彼女たちにとって、スーツとは一体何なのか。単なる仕事服ではないと全員が口をそろえる。「ビジネスで自信を与えてくれるもの」(教育・代表)、「自分がめざすイメージに近づくための相棒」(アパレル・部長)、「第一印象をネガティブにしないための道具」(外資不動産・マネジャー)など、彼女たちにとって、スーツはよきビジネスパートナーであり、自分に自信をもたらすもの、さらに自分自身の印象をコントロールするための大切なアイテムであるという。

また、「お母さんモードからの切り替えスイッチ」(会計監査・マネジャー)、「オンとオフの切り替え」(会社経営)など、仕事とプライベートを切り替えるスイッチとしての役割も果たしているよう。

キャリアを積めば積むほど、ジャケットやスーツの出番が多くなり、さらに、世間一般で在宅ワークが普及しても、役職が上がるほど出社回数が増えるというのも、編集部が実施したさまざまな調査により判明している。

リモートワーク=カジュアルでいいわけではない

この数年でファッションがカジュアル化したのは、リモートワークの増加が一因として挙げられるが、そうした状況でも、スーツやジャケットを着用する機会がまったくなくなったわけではない。

チェック柄のジャケットを着用した女性は在宅でオンライン会議に出席中
写真=iStock.com/shurkin_son
※写真はイメージです

これまで対面で行っていた打ち合わせや会議、講演や会合などが、オンラインに置き換わっただけで、「オンラインになったからといって、いきなり“リラックスウエア”にシフトしたり、“カジュアル”な服装をしたりするわけではない」(医療系・フリーコンサル)のだ。

もちろん、管理職でなくても、オンライン会議の際は、きちんとジャケットを着て、上半身だけでもオンモードに切り替えるという人は多数いる。